671戸改善に8.8億円 県営住宅整備事業 西川田は基本・実施設計(県住宅課)

[2022/6/22 栃木版]

 県住宅課は、2022年度の県営住宅整備事業費に予算額8億8643万円を計上し、県住宅マスタープラン(県住生活基本計画)に基づく老朽化した住宅の計画的な建て替え、改善を推進する。本年度は、改善工事の設計と施工で戸数671戸を計画。野沢住宅やうえの住宅、平松本町住宅、羽川住宅、犬塚住宅などで長寿命化型改善工事を、草川第四住宅で安全性確保型改善工事を予定している。建て替えは、若草住宅で引き続き実施設計を策定するほか、西川田住宅は基本・実施設計に着手して2カ年でまとめる。また、県営住宅総量適正化推進費には5937万円を予算化し、平川第二住宅の解体工事を実施する。

 若草住宅は、老朽化に伴い現地建て替えを計画している。21年度には基本設計と、来年度に着工を予定する1棟目の実施設計をあわせてAIS総合設計(宇都宮市)に委託し、本年度までの2カ年で策定中。このほか本年度は、7~12号棟まで6棟144戸の解体工事を実施する。

 既存の住宅は、1962~64年度にRC造4階建て12棟、計304戸が整備されたが、老朽化が著しくエレベータも未設置。このため、入居者の安全を確保するとともに、高齢者や子育て世帯など誰もが快適に生活できるよう建て替える。新たな住宅は片廊下型のRC造8階建てで、300戸を3棟に集約する。

 西川田住宅は、1961年~63年度にかけてRC造4階建て5棟160戸が建設されたが、若草住宅と同様に老朽化が進みエレベータも無いことから、建て替え事業に着手する。新たな住宅は3棟170戸に集約再編する計画で、本年度は全体の基本設計と、1棟目となるRC造6階建て66戸の実施設計を23年度までの2カ年で策定する。業務はこのほど指名競争入札を通知し、29日の開札を予定する。

 長寿命化型改善工事は、野沢住宅(宇都宮市)の2・3号棟、うえの住宅(宇都宮市)の2号棟や1・3号棟、平松本町住宅(宇都宮市)の4号棟や7・8号棟、羽川住宅(小山市)の1号棟や2・3号棟、犬塚住宅(小山市)の1・7・8号棟で、それぞれ屋上防水・外壁改修、給排水設備改修などの工事を予定している。

 また、平松本町住宅(宇都宮市)の9・10号棟とうえの住宅(宇都宮市)の4・5号棟、犬塚住宅(小山市)の4・5・6号棟で屋上防水・外壁改修などの設計を策定。城内第二住宅(栃木市)の1・2・3号棟でも、長寿命化型と居住性向上型改善工事の設計を策定する。

 居住性向上型改善工事は、中田原住宅(大田原市)1・2号棟と祖母井住宅(芳賀町)1~4号棟で、下水道接続の設計を策定する。安全確保型改善工事は、草川第四住宅(さくら市)の1・2号棟のエレベーター2基について、本年度に改修工事を実施する。

 耐用年数を超えた用途廃止住宅を解体する県営住宅総量適正化推進事業では、平川第二住宅(栃木市)全5棟26戸の解体工事を実施するほか、23年度の工事に向けて野沢住宅(宇都宮市)8~13号棟6棟22戸の解体の設計を策定する。

 対象住宅の概要は次の通り。(▽団地名・場所=[1]棟数・戸数[2]工種[3]工事概要[4]21年度実施内容[5]完成予定年度)
【建て替え】

 《新築》
▽若草(宇都宮市)=[1]1棟110戸[3]RC造8階・建て替え[4]設計(21・22年度)[5]25年度
▽西川田(宇都宮市)=[1]1棟66戸[3]RC造6階・建て替え[4]設計(22・23年度)[5]27年度
【改善工事】

 《長寿命化型・居住性向上型改善工事》
▽城内第二1・2・3号棟(栃木市)=[1]3棟96戸[3]給排水設備・浴室防水改修[4]設計[5]23年度

 《長寿命化型改善工事》
▽平松本町9・10号棟(宇都宮市)=[1]2棟32戸[3]屋上防水・外壁改修、給排水設備改修[4]設計[5]23年度
▽うえの4・5号棟(宇都宮市)=[1]2棟56戸[3]屋上防水・外壁改修[4]設計[5]23年度
▽犬塚4・5・6号棟(小山市)=[1]3棟48戸[3]屋上防水・外壁改修・給排水設備改修[4]設計[5]23年度
▽野沢2・3号棟(宇都宮市)=[1]2棟48戸[2]建築[3]屋上防水・外壁改修[4]工事[5]22年度
▽うえの2号棟(宇都宮市)=[1]1棟16戸[2]機械[3]給水設備改修[4]工事[5]22年度
▽平松本町7・8号棟(宇都宮市)=[1]2棟32戸[2]建築、機械設備[3]屋上防水・外壁改修、給排水設備改修[4]設計・工事[5]22年度
▽平松本町4号棟(宇都宮市)=[1]1棟24戸[2]建築、機械設備[3]屋上防水・外壁改修、給排水設備改修[4]工事(繰り越し)[5]22年度
▽羽川1号棟(小山市)=[1]1棟24戸[2]建築[3]屋上防水・外壁改修、給排水設備改修[4]工事(繰り越し)[5]22年度
▽羽川2・3号棟(小山市)=[1]2棟32戸[2]機械設備[3]給排水設備改修[4]工事(繰り越し)[5]22年度
▽犬塚1・7・8号棟(小山市)=[1]3棟56戸[2]建築、機械設備[3]屋上防水・外壁改修、給排水設備改修[4]工事(繰り越し)[5]22年度
▽うえの1・3号棟(宇都宮市)=[1]2棟48戸[2]機械設備[3]給水設備改修[4]工事(繰り越し)[5]22年度

 《居住性向上型改善工事》
▽中田原1・2号棟(大田原市)=[1]2棟48戸[3]下水道接続[4]設計[5]23年度
▽祖母井1~4号棟(芳賀町)=[1]4棟51戸[3]下水道接続[4]設計[5]23年度

 《安全確保型改善工事》
▽草川第四1・2号棟(さくら市)=[1]2棟60戸[2]機械設備[3]エレベーター改修工事2基[4]工事(繰り越し)[5]22年度
【解体工事】
▽若草7~12号棟(宇都宮市)=[1]6棟144戸[2]解体[3]RC造4階[4]工事[5]22年度
▽平川第二全号棟(栃木市)=[1]5棟26戸[2]解体[3]準耐火・平屋、準耐火・2階[4]工事[5]22年度
▽野沢8~13号棟(宇都宮市)=[1]6棟22戸[2]解体[3]準耐火・2階[4]設計[5]23年度

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