恋瀬川で上部工 主要事業 国道125号つくばBPを推進(県土浦土木)
[2022/6/18 茨城版]
県土浦土木事務所(大石直人所長)はこのほど、本年度の主要事業をまとめた。道路整備では、国道125号つくばバイパスや国道354号土浦バイパスなどの整備を推進していく。河川整備では、恋瀬川で橋梁上部工や河道掘削工事などを行う。このほか、霞ヶ浦総合公園での体育官施設修繕工事や洞峰公園での照明灯改修工事、つくばエクスプレス沿線での土地区画整理事業などを盛り込んだ。
道路整備のうち、国道125号つくばバイパス(つくば市田中~下妻市高道祖)では、本年度に用地買収と道路改修舗装工事を行う。同線は県南・県西地域を東西に連絡する広域幹線道路。常磐道土浦北ICや筑波山地域へのアクセス機能の強化、つくば市北部の渋滞緩和を目的にバイパス整備を進めている。全体計画は延長5920m、幅員25m/14mで、総事業費は112億円と試算。進捗率は21年度末で97%となる。
国道354号土浦バイパス(土浦市若松町~手野町)では、本年度に箱型函渠工事や道路改良舗装工事を実施していく。同線は鹿行・県南・県西地域を東西に連絡する広域幹線道路。鹿行地域方面から常磐道土浦北ICへのアクセス機能の強化と、土浦市内の渋滞緩和を目的に、4車線化の整備を進めている。全体計画は延長5840m、幅員25m/13mとなり、総事業費は162億円に設定。進捗率は98%となっている。
桜川土浦潮来自転車道線(つくば霞ヶ浦りんりんロード)では、本年度に自転車道整備工事と用地買収を行う。同線は旧つくばりんりんロードと旧霞ケ浦自転車道を一体とした県道。交流人口拡大による地域活性化や地域経済の発展を図るため、誰もがサイクリングを楽しむことができるよう、自転車道の整備を実施している。全体計画は延長44km、幅員3-4mで、総事業費は16億円とする。進捗率は48%となる。
都市計画道路新都市中央通り線(つくば市下萱丸~谷田部)では、本年度に道路改良舗装工事や交差点改良工事、橋梁附帯工事などを予定する。同線はつくば市中心部を起点につくばエクスプレス沿線の各開発地区を結ぶ都市計画道路。新たなまちづくりの促進や県南地域の連携強化を図るため、バイパス整備を推進していく。全体計画は延長594m、幅員30m/13mで、総事業費は23億円と試算。進捗率は89%となっている。
河川整備のうち、恋瀬川では本年度に橋梁上部工や用地補償、河道掘削工事などを実施していく。この事業は石岡市・かすみがうら市などの流域の浸水被害解消のため、1940年度から河川改修に着手。また、中上流部が2014年と、15年の台風で大規模な浸水被害を発生したことを受け、16年4月に国補事業区間を6.4km延伸して整備を進めている。全体計画は延長16.8kmで、総事業費は129億円に設定。進捗率は66%となる。
公園関連では施設の老朽化を受けて、長寿命化計画に基づき更新を進める。このうち、霞ヶ浦公園では本年度に体育館の修繕工事として、舞台吊物設備の改修や床塗装を行う。また、洞峰公園では照明灯の改修工事などを予定している。
受託事業である上曽トンネル(仮称)整備では、本年度にトンネル本体工事やトンネル設備工事、道路改良工事、道路環境調査などを実施していく。水郷筑波国定公園内の上曽峠区間は幅員が狭く、線形不良で急峻であるため、大型車の多くが迂回し、冬季には交通不能となることもある。そこで、トンネルを含めたバイパス整備を行うことで、車両通行の安全を確保するとともに、地域間の交流を促していく。全体計画は約5.5km(うち、トンネル約3.5km)、トンネルの幅員が8m/6.5mで、あかり部の幅員が10.5m/6.5m。総事業費は123億7000万円とし、うち石岡市分は71.2億円となる。事業の進捗率は石岡市分で48%となっている。
土地区画整理事業では、伊奈・谷和原丘陵部地区と島名・福田坪地区、上河原崎・中西地区を対象に整備を行う。このうち、伊奈・谷和原丘陵地区は20年度に整備が完了したため、本年度は県有地の管理を行う。
残る2地区は、つくばエクスプレス整備にあわせて一体的な街づくりを進めるため、都市基盤整備と良好な住宅・宅地の供給を行う。このうち、島名・福田坪地区では、本年度に造成と区画道路工事、物件移転補償などを実施していく。全体計画は242.9haで、総事業費は481億円と試算。進捗率は84%となる。
上河原崎・中西地区では、本年度に造成と区画道路工事、物件移転補償などを予定する。全体計画は168.2haで、総事業費は369億円に設定。進捗率は75%となっている。