産業用地創出へ調査 オオバに委託し適地探る(宮城県 石巻市)
[2022/6/17 宮城版]
石巻市は本年度、市内への企業立地を促すため、新たな産業用地の創出に向けた適地調査業務をオオバ(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。三陸沿岸道路のインターチェンジ(IC)周辺で内陸部に適地があるかどうかを調べる。同業務でライフラインが確保可能な6カ所程度を選定する見込み。履行期間は来年1月末まで。
市は本年度予算で、業務委託費として適地調査に980万円、企業立地意向調査に190万円を計上していた。
齋藤正美市長は、昨年の市長選で公約の一つに三陸道桃生豊里IC周辺への産業団地の形成を掲げていた。同IC周辺には山や水を生かせそうな良い場所があるようで、産業団地を形成できないか考えている。
適地調査業務では、桃生豊里ICに限らず、河北ICや石巻女川ICなども含めてIC周辺に適地があるかどうかを調べてもらう。その際は、都市計画や農業振興地域などのハードルとなりそうな制約も把握した上で、選定作業を進めてもらう。
仮に地盤がしっかりとした適地が見つかれば、誘致を希望する企業に照会をかける。誘致が見込めれば造成に着手することになる。
市内では現在、上釜南部、下釜南部、湊、須江、不動町の各地区で産業ゾーンへの立地企業を募集している。須江は1区画、不動町は小規模事業者を対象とした4区画が空いているのみで、残りは空き区画が多いものの海に近いエリアとなっている。石巻トゥモロービジネスタウンも分譲用地だが、3区画を合わせた3haほどを一括分譲する方向で誘致活動を進めており、随時募集の対象から外している。
企業立地のための支援制度に関しては、情報関連・バックオフィス等指定企業と、それ以外の企業に分けて助成制度を設けている。情報関連・バックオフィス等指定企業は情報関連企業立地助成金、それ以外は企業立地助成金のほか、上水道料金助成金、雇用奨励助成金、環境対策助成金、事業継続対策助成金、用地取得費助成金などを用意している。
本年度予算には、企業立地等促進条例助成金として1億2000万円を計上している。