仙台港ターミナル整備 港湾施設の計画検討 7~9月にプロポで委託(塩釜港湾・空港

[2022/6/16 宮城版]

 東北地方整備局は今月、発注予定に塩釜港湾・空港整備事務所の業務2件を追加した。1件は「仙台塩釜港仙台港区国際海上コンテナターミナル整備計画検討業務」で、同事務所が第2四半期に簡易公募型プロポーザルで委託する。向洋地区ではふ頭用地の拡張や岸壁延伸の計画があり、同業務でそれに必要な港湾施設の整備計画について検討する。

 県の港湾計画によると、向洋地区では外貿コンテナふ頭として、今後に延長350mの高砂3号岸壁や、ふ頭用地を整備する計画になっている。高砂3号岸壁は、既存の高砂1号岸壁や高砂2号岸壁と一体的にコンテナターミナルとして活用する。

 塩釜港湾・空港整備事務所では、マイナス14mの高砂3号岸壁のうち、延長190m区間を整備している。同区間の岸壁はケーソン式で、すでにケーソンの据え付けまで進めており、2023年度に上部工の舗装工事を発注して完成を目指す。

 今後は残る160m区間の延伸を進めることになる。ふ頭用地は高砂3号岸壁の南側に県が4haの拡張を進めており、残りの拡張計画が約20haとなっている。拡張に合わせて同事務所は、護岸や臨港道路などを整備する見通し。

 今回プロポで委託する業務では、今後の貨物需要を調べ、コンテナターミナルの能力向上方策を検討した上で、必要な施設整備の費用対効果を整理する。現段階では概略設計も含めているが、実際にどこまで手を付けるかは検討中。業務の履行期間は約7カ月を見込む。

 発注予定に追加したもう1件の業務は、「仙台塩釜港石巻港区埋没実態検討業務」。第2四半期に簡易公募型プロポーザルで委託する。業務内容は再現計算と予測計算。

 この業務は石巻港区雲雀野地区の航路泊地が土砂でかなり埋まってしまっているため、流況調査などの結果を踏まえてシミュレーションを行い、埋没のメカニズムを探る。履行期間は約7カ月。

 なお、流況調査などの業務は先行して簡易公募型競争入札の手続を進めており、30日に開札して委託先を決める。埋没対策は現時点で土砂の浚渫を想定している。

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