改修と運営を一括で 文化会館とあくとプラザ 募集要項12月に公表(佐野市)
[2022/6/11 栃木版]
佐野市は、市文化会館(浅沼町508-5)や葛生あくとプラザ(あくと町3084)のリニューアルおよび文化施設運営事業を計画し、このほど実施方針や要求水準書案を明らかにした。事業は、設計・工事・維持管理・運営を包括的に発注する方針で、募集要項などを12月下旬に公表し、2023年4月下旬に企画提案書を受け付ける。優先交渉権者は6月に選定して、7月に基本協定、9月に事業契約を締結する。施設整備は23年10月から設計に着手し、改修工事を25年2月から着工。施設の供用開始は27年1月を予定している。
市文化会館は建設から40年以上が経過し、設備関係の老朽化が著しいため、早急な改修改善が必要となっている。市では葛生あくとプラザと合わせ、設計・工事・維持管理・運営を包括的に発注する方針で、DBO方式またはRO方式で事業を行うとしている。
市文化会館は、大ホール棟・小ホール棟・会議室棟・展示室棟・事務棟などで構成されており、事業は本体施設のほか駐車場、勤労会館駐車場、駐輪場、庭園、外構を対象とする。葛生あくとプラザは本体施設と、駐車場や外構を対象とした。
事業の参加にあたっては、複数の企業等によるグループを組成。SPC(特別目的会社)の設立も可とする。応募者は、設計企業・建設企業・運営企業・維持管理企業で構成する。設計・工事・運営・維持管理のほか、維持管理および運営の全般的な総括を担当する総括管理業務も行う。
設計・工事監理業務を行う企業は、過去25年以内に1000席以上のホール施設の設計実績および同等規模以上の公共施設の改修設計実績を有するなどの条件を満たす、市の23・24年度の入札参加資格を持つ業者。
改修工事を行う企業は、過去25年以内に1000席以上のホール施設の施工実績および同等規模以上の公共施設の改修施工実績を有するなどの条件を満たす、市の23・24年度の入札参加資格を持つ業者。
維持管理業務を行う企業は、同等規模以上のホール施設の維持管理業務実績を有するなどの条件を満たす業者。運営業務を行う企業は、同等規模以上のホール施設の運営業務実績を有するなどの条件を満たす業者とする。
事業実施にあたっては、直接対話を実施するとしており、7月29日までに申し込み、8月17日~19日に対話を行う。なお直接対話への参加については、事業者選考の審査に影響しない。
事業契約締結後、設計を23年10月~25年1月末の期限で策定する。改修工事は25年2月~26年9月末まで行い、開館準備を経て27年1月に供用開始させる。維持管理・運営期間や総括管理業務期間は、25年4月~37年3月末までの期間とする。
改修工事は▽安全性の確保▽既存不適格の改善▽時期大規模改修より前に必要となる劣化対応-を優先的に実施し、多目的に使える機能性を有した大規模集会施設とする考え方に基づき、小ホールの平土間化を行う。小ホールの客席天井は特定天井のため、撤去・再構築を行って平土間化に合わせたものに形成し、露出のキャットウォークなどの設置も想定。大ホールの客席天井は、新しい形状を検討する。
改修にあたっては、自然採光・通風の活用、LED照明や高効率設備機器の採用といった省エネなど環境負荷低減に配慮し、維持管理・運営コストや汎用性に配慮した設計を行う。ユニバーサルデザインにも配慮し、利用者がスムーズに利用できるようなサインの見直しなども行う。
問い合わせは、市文化立市推進課文化立市推進係0283-20-3044へ。