汚泥処理施設を築造 新月浄水場/来月にも設計公告(宮城県 気仙沼市ガス上下水道)

[2022/6/10 宮城版]
 気仙沼市ガス上下水道部は、水源開発事業に伴い、新月浄水場の汚泥脱水処理施設を築造する計画だ。7月ごろに一般競争入札で築造工事の設計業務を委託し、年内に新たな処理施設の詳細を固めたい考え。来年度の工事発注を予定している。本年度予算には設計業務の委託費に3000万円を計上した。

 新月浄水場は、所在地が金成沢118で、急速ろ過方式を採用している。これは薬品を注入して原水中の粘土質や細菌などといた懸濁(けんだく)物質をあらかじめ凝集してフロックとし、沈殿池で沈降分離した後、急速ろ過池でろ過する方法。

 沈澱池で沈めた後の汚泥は、ポンプで天日乾燥の汚泥脱水処理施設に送り、乾かして固めてから産業廃棄物としてセメント工場に運び、100%リサイクルしている。

 既存の汚泥脱水処理施設は天日乾燥用のプールに似た形状をしており、コンクリート製で面積が1250平方m。1日当たり平均で5000~6000tを処理している。

 今後は配水区域の変更などに伴って新月浄水場の処理量が増える見込みで、発生する汚泥も比例して多くなるため、既存施設の倍くらいを処理できるようにしたいと考えている。既存施設も運用しながら整備を進めるため、別の場所に新たな処理施設を築造することになりそうだ。

 ただし、新たな処理方式は決まっておらず、場合によっては機械脱水方式などを採用する可能性もある。仮にそうなれば機械設備や電気設備などを構築する必要がある。処理方式や施設のあり方などは本年度に詳細設計を委託し、経済性や処理効率などを踏まえて決定する。設計の結果次第では、近隣の土地を購入して処理施設を設ける可能性もある。

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