成田空港の滑走路延伸で東関道を地下道化 設計技術協力プロポ公告(NAA)

[2022/6/4 千葉版]
 成田国際空港(NAA)は、東関道トンネル詳細設計技術協力業務の公募型プロポーザルを公告した。業務の参考額は2000万円程度(税込)。成田国際空港のさらなる機能強化に伴い、B滑走路を延伸するため、既存の東関東自動車道上にボックスカルバート形状のトンネルを築造し、地下道化する計画。実施設計はパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が担当している。

 「成田空港のさらなる機能強化に向けた滑走路整備計画」では、B滑走路を北側に1000m延伸する方向性が示されている。滑走路が東関道に交差するため、北側に切回し道路を整備し、トンネル形状とする。トンネルの規模は、延長430m、幅26m、高さ8m。2連一層のボックスカルバートを採用する。

 技術協力業務では、技術情報の提供や設計の調整協議、設計の確認、施工計画の作成、全体工事費の算出、関係機関との協議資料作成支援、報告書の作成などを担う。工期は2027年9月まで。

 優先交渉権者の選定後、技術協力業務について見積り合わせを実施。技術協力業務契約の締結と同時に、工事契約までの手続きに関する基本協定を締結し、価格などを交渉する。工事規模は競争参加者からの参考見積書を踏まえて設定する。

 プロポの参加資格として、22~24年度契約参加資格の「一般土木工事」に登録され、総合評定値(P)が1150点以上であることや施工実績のほか、契約参加資格の「土木関係コンサルタント」に登録されていることなどを求める。

 27日まで申請書類、8月12日まで技術提案書をそれぞれ受け付け、22~23日のヒアリング審査などを経て、10月中旬ごろまでに優先交渉権者を選定する予定だ。

 「成田空港のさらなる機能強化に向けた滑走路整備計画」では、C滑走路の新設やB滑走路の延伸などが盛り込まれている。

 C滑走路地区では、延長3500m、幅員45mの滑走路を新設するほか、延長6200m、幅員23mの誘導路を整備。B滑走路地区では、B滑走路を北側に1000m延伸し、延長3500m、幅員60mの滑走路を整備する計画だ。

 準備工事として、年内にも東関東自動車道の切回し工事に着手する方針。東関道地下道化工事や造成工事など本格工事を進め、28年度の完成を目指す。

 成田空港の更なる機能強化に向けた実施設計業務はパシフィックコンサルタンツ・京葉測量JVが担当している。

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