奥鬼怒線で全体計画 本年度の林道事業 鹿沼市が栗沢線開設(県森林整備課)
[2022/6/1 栃木版]
県森林整備課によると、2022年度の林道事業は国庫と県単事業を合わせ林道等25カ所に3億2438万円を投入する。内訳は、国庫の森林整備林道事業が14カ所で2億7878万円、県単の森林路網整備事業が11カ所で4560万円となった。国庫の新規は奥鬼怒線(日光市)の全体計画調査に着手するほか、鹿沼市が栗沢線の開設、那須塩原市が沼代ジダブ線の橋梁改良などを実施する。このほか21年度の補正分として、高原線外(矢板市)の交通安全施設工事を実施する。
林道事業費は本年度、全体として3億2932万円を予算化。国庫の森林整備林道事業費や県単の森林路網整備事業費のほか、林道施設長寿命化事業費で舗装の予防的修繕などを行うため418万円、森林路網管理費で林道の適正管理に75万円を確保した。
国庫の森林整備林道事業は、21年度補正で矢板市の高原線外の交通安全施設工事に1000万円を配分し、ガードレールの整備を実施する。また22年度は、6市3町の14カ所で事業を実施する。
このうち新規の奥鬼怒線は、日光市で林道を開設するための全体計画調査を実施する。この路線は県管理区間と市町村管理区間に分かれるが、このうち県管理区間延長24kmの拡幅や法面改良、路側改良などを実施する計画。事業期間は22年度から26年度までの5カ年で、総事業費には2億2100万円を見込んでいる。
また同じく新規の栗沢線は、鹿沼市が事業主体となって林道を開設する。全体延長1160mを22年度から24年度までの3カ年で実施し、事業費には1億円を計画。本年度は、このうち延長230mを予定する。
沼代ジダブ線は、那須塩原市が3号橋の長寿命化に向けた塗装の塗り替えを実施する。西前高原線ほかは路側改良として、交通安全施設(防護柵)の設置を計画している。
県単事業の森林路網整備事業では、既設林道の法面補強や路側・排水施設などの改良、舗装修繕を行う。このうち新規の小沢入線は、日光市が簡易法枠工を実施。西山コガヤ線は、宇都宮市森林組合が事業主体となって、延長350mの路盤改良を実施する。
主な事業箇所は次の通り。([1]事業主体[2]事業内容、▼は新規)
【21年度(補正)森林整備林道事業・国庫】
▼高原線外(矢板市)=[1]県[2]交通安全施設
【22年度森林整備林道事業・国庫】
▼奥鬼怒線(日光市)=[1]県[2]全体計画調査
▽前日光線(鹿沼市)=[1]県[2]法面改良
▼栗沢線(鹿沼市)=[1]鹿沼市[2]林道開設
▼沼代ジダブ線(那須塩原市)=[1]那須塩原市[2]橋梁改良
▼西前高原線外(塩谷町)=[1]県[2]路側改良
【森林路網整備事業・県単】
▽真上男丸柏木線(栃木市)=[1]栃木市[2]路側改良
▽作原沢入線(佐野市)=[1]佐野市[2]法面改良
▼小沢入線(日光市)=[1]日光市[2]法面改良
▽寄栗線(鹿沼市)=[1]鹿沼市[2]舗装改良
▼西山コガヤ線(宇都宮市)=[1]宇都宮市森林組合[2]路盤改良