来月下旬に総合評価で クリーンプラザ 基幹改良と運営を一括(栃木市)
[2022/5/31 栃木版]
栃木市は、ごみ処理施設のとちぎクリーンプラザ(梓町456-32)について、基幹的設備改良工事と第3期包括的業務を一体的に発注するため、このほど実施方針を明らかにした。このあと、6月下旬にも総合評価方式による一般競争入札を公告し、7月下旬に参加表明書を受け付ける。10月下旬に提案書に関するヒアリング審査を実施して、10月下旬にも落札者を選定して公表。11月上旬には基本協定、11月下旬には仮契約、12月中旬には事業契約を締結するとしている。
7月参加受付、10月落札者決定
とちぎクリーンプラザは、ごみ焼却施設、粗大ごみやペットボトル等の再資源化を行うリサイクルプラザ、空き缶・空きビンの資源化を行うリサイクルセンターで構成するごみ処理施設で、施設の老朽化が進行しているため、基幹的設備改良工事を行うこととした。
工事の実施にあたっては、施設の運転管理と改修計画の調整を密接に行う必要があるため、次期(第3期)包括的業務と一体的に発注する方針。発注支援業務は、建設技術研究所(東京都中央区)が担当した。
参加資格者は、単独企業またはグループによる応募とする。設計・施工者は▽一級建築士事務所▽清掃施設工事の経審の総合評定値が1000点以上▽2002年以降に地方公共団体が発注した各種要件(一般廃棄物を対象としたストーカ式連続焼却施設、ボイラータービン式の発電設備を有する、一般廃棄物対象の溶融施設、一般廃棄物を対象とした破砕処理施設または選別施設)を満たす一般廃物処理施設の設計・建設、または基幹的設備改良工事の実績を持つ-などの条件を満たす業者とする。
また運営業務者は、2012年以降に各種要件(一般廃棄物を対象としたストーカ式連続焼却施設、ボイラータービン式の発電設備を有する、一般廃棄物対象の溶融施設、一般廃棄物を対象とした破砕処理施設または選別施設)を満たす施設で、5年以上の運転管理実績を1件以上持つなどの条件を満たす業者としている。
事業期間について、運営準備期間は2023年1月から3月まで、設計・施工期間は23年1月から26年3月まで、運営期間は23年4月から38年3月までを予定している。
22年度当初予算の債務負担行為には、基幹設備改良工事が22~25年度で87億6243万円、包括的運営業務が23~37年度で197億5013万円の限度額を設定している。
設計・施工は基幹的設備改良工事とし、施設延命化に加えてCO2排出量削減対策も実施する。包括的運営業務は▽受付計量▽運転管理▽維持管理▽情報管理▽環境管理▽資源化促進▽防災管理▽その他(清掃、植栽管理、保険)-となっており、搬出物の運搬および資源化は市が行う。
とちぎクリーンプラザのごみ処理施設は、焼却設備がストーカ炉で1日あたり237トン(118.5トン×2炉)、溶融設備がテルミット式両面溶融炉で1日当たり20トン(10トン×2炉)となっており、蒸気タービン設備(2500キロワット)や溶融スラグヤード(A675平方m)も備えている。
また、リサイクルプラザは破砕・選別圧縮設備が1日5時間あたり30トンで、ストックヤード(A259.7平方m)や蛍光管破砕機も設置する。リサイクルセンターは、選別・圧縮設備が1日5時間あたり20トンとする。
クリーンプラザにはこのほか、計量棟、空調設備、エレベーター、給排水設備(合併処理浄化槽、井戸ポンプ2基など)、消防設備、管理棟などを設けている。