サンビーチを解体 事業計画 福岡工業団地で造成工事(県開発公社)
[2022/5/25 茨城版]
県開発公社(小善真司理事長)はこのほど、本年度の事業計画を明らかにした。基本方針では、土地開発事業や茨城空港旅客ターミナルビル事業、園地整備・管理事業、水道事業といった公益目的事業を柱とし、福祉施設などの運営やビル管理事業、立地促進事業からなる収益事業を通じて、雇用確保や地域振興に寄与する事業を進めていく。このうち、主な事業には、砂沼サンビーチ跡地の撤去・造成工事や、つくばみらい福岡工業団地での土地造成や道路改良、調整池工事などを盛り込んだ。
主な事業内容のうち、公益目的事業の土地開発事業では、引き続き公共事業を受託するとともに、企業ニーズや県・市町村からの要望を踏まえ、バランスのとれた産業用地の開発に取り組んでいく。茨城空港旅客ターミナルビル事業では、関係機関と緊密な連携を図り、効率的な管理・運営を行う。
園地整備・管理事業では、涸沼園地と伊師浜国民休養地それぞれで、自然環境の保護と国民に寄与する事業を継続して行う。水道事業では、県行政と公営企業を円滑な推進と、市町村水道事業体の基盤許可を支援しながら、水道施設の管理強化を図る。
収益事業では、宿泊施設や日帰り温泉、ビル管理の各事業で、新型コロナ対策について、引き続き国や県、市の要請や、業界団体のガイドラインに則り、利用者と関係者、職員にとって安心安全な施設運営を行っていく。立地促進事業では、企業からの要望に応え、速やかな産業用地開発を行う。
事業別推進計画をみると、土地開発事業のうち、プロパー事業の用地取得・造成・処分では、砂沼サンビーチ跡地の撤去・造成工事を行う。砂沼サンビーチ跡地では、同地をアウトドア複合拠点に転用する。事業者は塚田建材を代表団体とする「しもつま・まちづくり公社」となり、現在は県と基本協定の締結を進めている。基本協定が締結し、県や下妻市との協議の後、開発公社で既存施設の解体や造成に着手する見通しだ。
稲敷工業団地において、残る区画約3.9haの分譲に向け、稲敷市と共同でPR看板の設置などの誘致活動を行う。また、同工業団地では16.4haの土地造成工事と調整池工事を進めていく。
産業用地開発可能性調査では、産業用地の需要動向を踏まえ、県や市町村と連携しながら開発可能性を調査し、今後の開発を検討する。調査の結果、確度が高い箇所については、より詳細な具体化調査を実施していく。
公共事業では、産業用地開発事業を県から受託し、用地取得や、関係機関との協議、設計・工事を行う。このうち、つくばみらい福岡地区では、土地造成と道路改良、調整池の各工事を実施していく。
茨城中央工業団地(I期、II期、笠間地区)では、企業要望に迅速に対応できるよう、造成工事や道路工事を実施する。また、その他の公共工業団地の除草管理を引き続き実施していく。
事業用地の収支計画のうち、プロパー事業の分譲収入は7192万円、リース収入は3169万円と試算。公共事業は、茨城中央工業団地やつくばみらい福岡地区などの整備について、県から123億8831万円で受託する。
茨城空港旅客ターミナルビル事業では、更新時期を迎えたり、修繕が必要となったビル内の機器などについて、必要最低限に留めながら計画的に修繕と更新を進める。
園地整備事業では、涸沼園地と伊師浜国民休養地において、園地の維持管理と必要な整備を行うことで、園地のさらなる利用促進を図る。
水道事業では、県企業局が所管する10浄水場の運転管理業務を受託し、水道水と工業用水の製造・水質管理、安定供給を行う。また、企業局が実施する水道管路の耐震化や、広域事業間の連絡管整備などがより迅速に進められるよう、監督業務を補助していく。
収益事業のうち、宿泊施設事業では、国民宿舎「鵜の岬」で7階客室(5部屋)の改修工事を実施する。また、いこいの村涸沼では、必要最低限の修繕を実施していく。
日帰り温泉施設事業では、日立市鵜来来の湯十王の老朽化を受けて、長期的な修繕計画策定に向けて日立市との協議を進めていくことを示した。
立地促進事業では、つくば明野北部工業団地拡張[3](田原地区拡張)事業(約7ha)において、企業への23年10月の土地引き渡しに向け、土地造成と調整池工事などを行う。