北西部に体育施設 実施計画 治水・雨水対策を推進(宇都宮市)
[2022/5/21 栃木版]
宇都宮市は、計画期間を2022~24年度とする総合計画実施計画をまとめた。それによると、道路・学校・LRTの整備などを進めるほか、北西部地域体育施設の新設、宮原運動公園の再整備、宇都宮清原球場の改修、総合治水・雨水対策推進事業、大谷公園・大谷景観公園の再整備、文化会館の第2期改修工事、中央卸売市場の賑わいエリア整備、東横田清掃工場の解体、クリーンパーク茂原の再整備、東部総合公園の整備、清原トランジットセンター周辺まちづくりの検討、(仮称)大谷スマートICの整備、宝木市営住宅の再整備、川田水再生センターの機能増設、今市浄水場の施設更新といった事業を挙げている。
川田水再生センターの機能増強
学校教育では、学校施設整備事業に71億1400万円を計上し、校舎や体育館の長寿命化改修やトイレ改修、体育館・給食設備への空調整備を実施する。22年度の学校施設整備事業では、2校の体育館の長寿命化改修工事、1校の校舎と2校の体育館の長寿命化改修設計、11校の体育館トイレの洋式化を行う計画。空調設備導入は現在進めている体育館に続き、学校給食施設でも23年度の設置を目指す。
体育施設では整備事業に86億4700万円を計上し、北西部地域体育施設の新設、宮原運動公園の再整備、宇都宮清原球場の改修、雀宮体育館の改修などを行う。22年度は▽北西部地域体育施設の基本設計▽宮原運動公園野球場の改築工事▽雀宮体育館の空調設置・照明改修等工事▽清原球場の大規模改修基本設計-を予定している。
危機対応では▽八幡山公園急傾斜地の整備▽総合治水・雨水対策推進事業▽農林業の減災・防災事業▽消防施設浸水対策事業▽消防団詰所耐震化のための改築事業-を行う。八幡山公園は法面工などで急傾斜地崩壊防止施設を整備するため、4億5800万円を計上。農林業の減災・防災では、倒木などによる被災リスクの軽減を図るための予防伐採業務を行うため、400万円を計上した。
消防施設浸水対策事業には1200万円を計上し、22年度は平石分署や城山分署で電源設備の対策工事を実施する。消防団詰所改築事業は6億5800万円を計上し、22年度は6カ所の改築を予定している。
総合治水・雨水対策推進事業は、「流す」「貯める」「備える」の施策を実施する。「流す」では河川整備に64億7700万円、公共下水道雨水幹線等整備に33億6500万円、河川構造物の定期点検や修繕に1600万円、樋門の更新に1億0500万円、(仮称)雨水管理総合計画の策定に1300万円を計上した。
「貯める」では、公共施設での貯留浸透施設整備に13億5500万円、道路排水施設の整備に1億5700万円を計上。「備える」では、複数のハザードマップの統合・配布で2500万円を計上している。
日常生活の安心感を高める事業では、霊園建設事業などで1億1300万円を計上し、東の杜公園で墓地を整備する。
都市ブランドの確立と魅力創出では、大谷地域の振興、大谷公園・大谷景観公園の再整備事業などを実施する。大谷地域の振興では、(仮称)大谷観光周遊拠点施設の整備などで6億5600万円を計上し、冬ごろに建築工事や外構工事を着工する。大谷公園・大谷景観公園の再整備事業で、22年度は基本設計を行うため1200万円を充当する。
個性豊かな観光と交流の創出において、森林公園は再整備を行うため2000万円を計上。22年度は、再整備に向けた民間事業者選定の準備に着手する。
文化の創造・活用の推進では、文化会館施設整備事業や史跡等保存活用推進事業などを実施する。文化会館施設整備事業には3億8800万円を計上し、施設整備方針を再整理して第2期改修工事を行う。史跡等保存活用推進事業には600万円を計上し、飛山城跡案内看板設置を行うほか、文化財の旧篠原家住宅の安全対策を実施。現在進めている調査の結果を基に、実施設計や補強工事を行う。
地域産業の創造性・発展性の向上では、企業立地の促進への企業ニーズ調査などに1000万円を計上した。商工・サービス業の活力の向上では、市中央卸売市場の整備事業で30億6200万円を計上し、22年度は青果仲卸業者荷捌き所、電気室、警備室、ごみ集積所の新築工事などに着手する。賑わいエリアも整備を計画し、新幹線高架下方面にある関連商品エリアを解体して跡地に民間活力を活用した整備を行う。
農林業は、圃場整備事業・農道整備事業・かんがい排水事業に6億6300万円、JA農業施設の集約・再編への支援に14億円を計上した。
環境負荷低減では、脱炭素化への基礎調査・促進事業の検討などに1000万円、市有施設への太陽光発電設備等の設置検討に1000万円を計上。東横田清掃工場は解体などで6億1600万円を計上し、22年度は解体実施設計や土壌調査を実施する。ごみ焼却施設のクリーンパーク茂原は再整備を計画し、基礎調査の実施、一般廃棄物処理施設基本構想及び基本計画の策定で6800万円を計上している。
魅力ある都市空間形成では、平出町トランジットセンターに設置する東部総合公園の整備に9億3000万円を計上した。事業者を選定して設計・工事を行い、25年度の供用開始を目指す。事業者選定を進めている旧一条中学校跡地利用推進事業には300万円を配分し、11月中旬にも優先交渉権者を決定する。
都心部における交通まちづくりでは、駐車場配置の適正化のマネジメント方策検討、東武宇都宮駅周辺等の交通結節拠点形成に向けた検討などに5200万円を計上。清原トランジットセンターについては、同施設を中心としたまちづくりや飛山城跡停留場周辺のまちづくりの検討で1300万円を計上する。
災害ハザードエリアにおける開発許可基準の検討には1100万円を計上し、JR宇都宮駅西口周辺地区整備に向けた駅前広場の調査・設計には3億34400万円を計上。簗瀬地区、小幡・清住地区、宇都宮大学東南部第1・第2地区、鶴田第2地区、岡本駅西地区の土地区画整理事業には141億37000万円を計上している。
公園は、既存遊具の改築およびバリアフリー化に3億3700万円、公園整備の設計や工事に4400万円を計上する。住宅は、耐震補強などを行う宝木市営住宅団地再生事業に21億0600万円を計上した。
交通ネットワークでは、JR宇都宮駅西側のLRT導入に20億3200万円を計上する。25年度開通予定の(仮称)大谷スマートICおよび周辺道路整備には、20億5000万円を計上した。
道路は、都市計画道路の整備に31億1600万円、幹線道路の整備や交差点改良に34億3500万円、橋梁の長寿命化・耐震化などに5億8700万円、点字ブロック整備に1700万円、狭あい道路未整備箇所解消に向けた調査や道路交代用地の拡幅整備に3億1200万円を計上している。自転車のまちづくりでは、走行空間やサイクリングロード整備に1億8400万円、LRT停留場やバス停周辺への駐輪場整備に2300万円を計上した。
上下水道事業は、下河原水再生センターの汚水処理機能を川田水再生センターに統合する再構築事業に51億2500万円を計上。下河原水再生センターは中継ポンプ場化し、川田水再生センターは機能増設する。川田水再生センターは、強靭化で13億8500万円を計上している。今市浄水場は、耐震化も合わせた施設更新で8億3700万円を計上した。
公共施設等マネジメントでは、コア抜き調査やPPP等導入支援で5100万円を計上。地区市民センターや市民活動センター等では、劣化診断調査、長寿命化計画の策定、大規模改修の実施などで2300万円を計上している。