千葉県成田市東和田南部地区の区画整理事業協力者 戸田建設に優先交渉権
[2022/5/20 千葉版]
千葉県成田市東和田南部地区(仮称)の土地区画整理組合設立準備会(清宮操会長)は19日、事業協力者の公募型プロポーザルを実施した結果、戸田建設(東京都中央区)を優先交渉権者に選定したことを明らかにした。30haを対象に業務代行方式による組合土地区画整理事業を計画。覚書を締結し、測量や調査などに着手する方針だ。2023年度の組合設立を目指している。
プロポでは戸田建設が提案書を提出。14日の準備会選考委員会でプレゼンテーション・審査を実施し、基準を超えていたため、同社が優先交渉権者に選定されている。
事業協力者は、東和田南部土地区画整理事業(仮称)の業務代行予定者となることを前提に土地区画整理組合設立に向けて、準備会とともに事業の実現を目指す。
具体的には▽土地利用計画・事業計画素案の作成▽法律による指定要件(文化財・農地・森林開発)の対応▽保留地処分や企業誘致▽地権者の合意形成──などを支援する。期間は2年間を想定している。
準備会は今後、事業協力者と覚書を締結する。測量・調査設計や事業計画・提案の作成、都市計画・組合設立手続きなどを進め、23年度内の土地区画整理組合の設立を目標とする。
同事業の対象となるのはJR成田駅から約1.5kmに位置する面積30haの区域。地権者は約90人。主に山林となっており、農地や宅地が点在している。周辺では東関東自動車道のスマートインターチェンジや吉倉・久米野土地区画整理事業(仮称)などが計画されている。
東和田南部地区では20年9月に土地区画整理組合設立準備会が結成。土地区画整理法に基づく技術的援助の請求があったため、成田市は事業推進に向けた助言などの支援を実施している。
産業用地の
可能性調査
成田市は、東和田南部土地区画整理事業の産業用地可能性調査業務について、委託先を選定する一般競争入札の手続きを開始した。予定価格は1138万5000円。立地特性などを分析し、土地利用計画案の作成を進めていく方針だ。
具体的には、立地特性を分析し、企業立地に適した土地利用計画を検証。製造業・物流・研究開発施設や医療・福祉関連施設などの分野を対象にアンケート調査やヒアリングを実施する。これらを踏まえ、造成計画や排水計画を検討し、土地利用計画図案をとりまとめる。委託期間は12月23日まで。
一般競争入札の参加資格要件は、22・23年度市入札参加資格者名簿の「測量等」部門で「土木関係建設コンサルタント業務」に登載されていることや、市内業者か準市内業者、県内業者であることのほか、業務実績などを求めている。27日から6月2日まで入札書を受け付け、同3日に開札する予定だ。