九十九里・南房総地域の水道事業 25年度統合へ(千葉県)
千葉県で「九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合協議会」の初会合が17日、ウェブ方式で開かれた。本県のリーディングケースとして、施設整備計画などを盛り込んだ統合基本計画の策定を進め、2025年4月の事業開始を目指す方針が示された。会長に就任した熊谷俊人知事は「統合の実現に向け、関係市町村とともにしっかり取り組んでいきたい」と意気込みを語った。
この協議会は、九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合に向け、知事と県企業局長、関係市町村長、九十九里地域水道企業団と南房総広域水道企業団の企業長で構成。初会合では、基本的な方向性や協議事項、スケジュールなどを確認した。
今後、水道用水供給事業の水需要予測を実施し、既存計画も踏まえ、施設整備計画や財政収支計画などを検討し、23年度に統合基本計画を策定する。基本協定を締結し、24年度の事業認可申請・取得を経て、25年4月の統合・事業開始を目指している。
県の本年度予算では基本計画など策定事業について、予算計上するとともに限度額7900万円の債務負担を設定した。
本県は水源を確保することが不利な地域となっており、人口減少が見込まれる中、将来にわたり水を安定供給するため、水道事業体の経営健全化、技術の確保、施設の更新などの課題を解決する必要がある。
個々の水道事業体の経営努力では、これらの課題を解決することが難しいため、リーディングケースとして、九十九里地域と南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合に取り組んでいる。