しもつけ産業団地に着工 事業計画 旧社屋を現状で売却(県土地開発公社)
[2022/5/11 栃木版]
県土地開発公社(江連隆信理事長)の2022年度事業計画・予算によると、本年度は土地造成事業でしもつけ産業団地(下野市)の本格的な造成工事に着手する。10日には、調整池工事と造成工事3件の計4件を公告した。このほか、公有地取得事業では国道4号矢板拡幅の用地を国に売却し、あっせん等事業では県から快適で安全な道づくりや日光杉並木街道保護用地公有化、水と緑の南摩の里整備事業の用地取得のあっせんを受託する。なお旧社屋の県開発センタービルについては、現状のまま売却する方針で近く一般競争の公告を予定している。
本年度の事業計画によると、公有地取得事業では国などが施行する事業に必要な公有用地を先行取得して、次年度以降に取得した用地を国などに売却する。本年度は、国道4号矢板拡幅の0.02haについて、2500万円で売却を予定する。
土地造成事業は、しもつけ産業団地で本格的な工事着手や1.64haの取得を計画し、用地費や工事費など10億1967万円を計上した。この産業団地造成工事ではあわせて、25年3月31日までの期間で限度額12億円の債務負担行為も設定。24年度の造成完了に向けて工事を推進する。
しもつけ産業団地は下野市下坪山、花田、絹板地内にまたがる全体面積を33.3haで計画し、街区を6区画に区分して24haを分譲する。公共施設は、幅員12mの幹線道路が延べ780m、幅員9mの区画道路が延べ1410m、中央西側の調整池が面積2万3400平方mなど。設計は、栃木都市計画センターと都市設計、篠原設計が担当した。
本年度は、調整池工事と造成工事のその1からその3まで、計4件の工事を発注して、いずれも24年5月10日までの工期で施工する。そのほかの工事については、本年度に発注する工事の進捗状況を見ながら、順次発注していく考え。
整備した産業用地の売却は、品川台工業団地(大田原市)の0.75haと中田原工業団地(大田原市)の0.31ha、情報の森とちぎ(高根沢町)の1.56haなどを計画。賃貸は品川台工業団地と中田原工業団地、宇都宮西中核工業団地(宇都宮市・鹿沼市)の既契約分を引き続き賃貸する。
附帯等事業では、公社が所有する馬場通り用地0.13haを県企業局に賃貸する。
あっせん等事業は、県や市町からの委託に基づき、用地取得などのあっせんの業務を受託する。県県土整備部の快適で安全な道づくりでは、藤原宇都宮線や唐沢山公園線、一級河川田川、同永野川、国道121号文挟バイパスなどの用地取得のあっせんで受託事務費8000万円を見込む。
また、県教育委員会からは日光杉並木街道保護用地公有化と日光杉並木保護用地準備調査を579万円で受託し、森林環境部からは水と緑の南摩の里整備事業の用地取得のあっせんを1235万円で受託する。
旧社屋だった県開発センタービル(宇都宮市栄町1-15)の土地は、建物を解体する条件を付けて現状のまま売却する方針で、近く一般競争入札を公告する。入札では土地の価格とともに、解体する建物による評価減少分を土地評価調整金として見積りしてもらい、その差額で落札者を決定する。なお予算上は、資本的収入に固定資産売却代金として3億1000万円を計上している。
敷地は主要地方道宇都宮那須烏山線(通称・宇商通り)と同宇都宮向田線(通称・県庁前通り)交差点の南東角に位置し、面積は1928平方m。建物は1972年の竣工でRC造8階建て・延べ3648平方mの規模となっている。築50年が経過して建物本体や設備は老朽化が著しく、雨漏りも発生している状況で、さらに耐震診断で地震による倒壊の危険性が判明。このため、建物の解体を売却の条件にしている。 県土地開発公社は10日、しもつけ産業団地に係る条件付き一般競争入札4件を公告した。調整池工事と造成工事3件で、2者または3者によるJVを対象に6月6日に開札し、2024年5月10日までの工期で施工する。
調整池工事は、施工面積6.5ha(調整池2.6ha、道路改良600m、雨水管471.7m、街区整地1.6ha)の内容で、予定価格は4億1643万円(税抜き)に設定する。造成工事その1は、施工面積8.8ha(道路改良520m、雨水管595.1m、街区整地8.2ha)で、予定価格は3億7087万円となっている。
また、造成工事その2は施工面積9.3ha(道路改良634.3m、雨水管410.3m、街区整地7.6ha)で予定価格3億6937万円、造成工事その3は施工面積8.7ha(道路改良433m、雨水管424.2m、街区整地8.3ha)で予定価格2億7437万円としている。
競争参加資格は、下都賀地域に本店がある業者で編成する2者または3者のJVとし、代表構成員は県の建設工事に係る一般競争入札参加資格で土木一式工事の格付SA級、その他の構成員は同じく土木一式工事の格付SA級またはA級とする。
このほか代表構成員は、2007年度以降に完成引き渡しが完了した国、特殊法人等、都道府県、市町村、都道府県出資公社発注の請負金額500万円以上の土木一式工事を施工した実績なども求めている。
競争参加資格確認申請は11日から20日午後4時(必着)まで受け付け、競争参加資格の確認を26日に通知する。入札書および工事内訳書は、郵送の場合は27日から6月3日まで簡易書留郵便で、持参の場合は開札日の開札時刻までに提出する。