普通建設費が4%減 県内市町の当初予算 18団体で予算規模増加(県市町村課)

[2022/4/28 栃木版]

 県市町村課は、2022年度の県内市町村における普通会計当初予算の概要をまとめた。全25市町の予算総額は8378億3800万円で、前年度の8341億5700万円から37億8900万円、率にして0.5%増加した。予算規模の増大は5年連続。市町村別で増加したのは18団体で、減少したのは7団体だった。歳出のうち普通建設事業費は、学校施設整備事業費の減などで前年度から4.0%減少し、1010億2000万円となっている。=2面に市町別予算一覧

 近年の当初予算総額を比較すると、17年度は7832億円(0.8%減)、18年度は8100億4500万円(3.4%増)、19年度は8179億2000万円(1.0%増)、20年度は8253億7500万円(0.9%増)、21年度は8340億4900万円(1.1%増)で、22年度も含め5年連続で増加している。

 歳入面では、地方税が新型コロナウイルス感染症対策に係る固定資産税軽減措置の終了による増などにより、前年度から186億円(6.4%)増加した。地方交付税は地方財政計画による見込みの増などで48億円(5.9%)の増、県支出金は国民体育大会に係る補助金の増などで43億円(7.1%)の増となる。

 一方、地方債は地方財政計画による臨時財政対策債の減などで前年度から178億円(22.2%)の減、諸収入は中小企業貸付金元金収入の減などで80億円(14.6%)の減、地方特例交付金は新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金の減などで63億円(76.4%)の減となった。歳入に占める自主財源の割合は50.7%で、前年度から2.9%増加している。

 歳出面をみると、投資的経費は1010億9100万円で、前年度から49億4500万円(4.7%)減少した。内訳は、普通建設事業費が下野市の義務教育学校整備事業の減などで42億円(4.0%)の減、災害復旧費が7000万円で7億6500万円(91.6%)の減となる。

 また、義務的経費は扶助費が障害福祉サービス利用費の増などで49億円(2.6%)の増。その他の経費は、補助費等が国民体育大会開催に係る費用の増などで44億円(4.9%)の増、物件費が新型コロナウイルスワクチン予防接種事業の増などで43億円(3.5%)の増となった。

 予算規模が増加した市町村をみると、増加率1位は市貝町で、庁舎設備改修事業の増などにより20.3%増の59億3500万円を計上。2位はケーブルネットワーク光化工事事業が増加した茂木町で9.7%増の74億4600万円、3位は体育施設整備事業が増加した矢板市で7.0%増の139億3200万円を計上している。

 以下、4位は産業団地整備事業が増加した益子町(5.9%増)、5位は新型コロナウイルスワクチン接種事業が増加した野木町(5.5%増)と続き、計18団体(11市7町)が前年度の規模を上回った。

 一方、前年度より減少した団体は7団体(3市4町)となる。減少率の大きい団体から順に、庁舎整備事業が減少した壬生町が10.2%減の166億0300万円、屋内水泳場整備事業が減少した那珂川町が9.6%減の83億2000万円、義務教育学校整備事業が減少した下野市が9.0%減の260億9700万円、共同一般廃棄物最終処分場整備事業が減少した那須町が5.0%減の121億2700万円となっている。

 なお、宇都宮市は予算計上額で群を抜く2264億1100万円を計上。前年度との比較では、中小企業貸付金の減少などで2.0%減少し、増減率順位は21位となっている。

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