13者14作品決まる 知事賞に本瀬齋田建築設計(建築文化賞)
[2022/4/26 茨城版]
県建築士事務所協会(舟幡健会長)は25日、「第35回茨城建築文化賞」(県建築士事務所協会主催、県建築センター・県建築士会・県設備設計事務所協会・県建設業協会協賛)の受賞者13者の14作品を公表した。このうち、知事賞は「いばらき幼稚園」を設計した一級建築士事務所本瀬齋田建築設計事務所が受賞となった。表彰式については5月20日に、水戸市のテラスザガーデン水戸で開催する同会の通常総会のなかで執り行われる予定だ。
建築文化賞は地域の周辺環境に調和し、かつ景観や機能的に優れている県内の建築物などを表彰することで、「文化の香り高い魅力あるまちづくり」に対する意識の高揚を図ることを目的に毎年実施している。35回目を数える今回は、40点の応募があった。
これらの作品を学識経験者や県土木部幹部職員、関係団体代表者らで構成する茨城建築文化賞審査委員会が厳正に審査を行った。1次審査で5作品を選出し、23日には2次審査で現地を視察。その結果を受けて、知事賞や議会議長賞などを決定した。
このうち、知事賞を受賞した「いばらき幼稚園」は茨城町に位置する幼保連携型認定こども園。新園舎の敷地は同地に広がるゆったりとした畑のなかにあり、周りには原風景として豊かな地元の風景の一部となるよう、敷地の緩やかな斜面に屋根をゆったりと這わせ、農業施設のような大らかなスケール感をもったたたずまいとした。
カーブを描いた屋根の下には、子どもが走り回れる長くて広い廊下のような、ひとつながりの空間となる。また、内外をまとまった場所として使えるよう、園路に面してデッキを設け、木製のテラス戸は片引き戸として、全面的に開放できる。柱と一体となったベンチや地形に沿った段差、隣接する足洗い場を活かして、屋外での食事や、いろいろな遊び方ができるように工夫した。
以下、受賞者と受賞作品は次の通り。
【知事賞】
▽一級建築士事務所本瀬齋田建築設計事務所「いばらき幼稚園」
【議会議長賞】
▽久米設計「結城市庁舎」
【土木部長賞】
▽梓設計「歴史と未来の交流館」
【茨城新聞社賞】
▽中山大輔建築設計事務所「茨城・常陸大宮の家」
【茨城県建築士事務所協会長賞】
▽相和技術研究所「ひたちなか市立美乃浜学園」
【住宅部門優秀賞】
▽直井建築設計事務所「佐藤邸新築工事」
▽サンハウス一級建築士事務所「水戸笠原の家」
▽一級建築士事務所group-scoop「ハコフネ」
【入選】
▽平居直設計スタジオ「JINS水戸元吉田店」
▽東日本旅客鉄道水戸一級建築士事務所「常磐線羽鳥駅橋上化および東西自由通路新設」
▽日立建設設計「日立建機土浦工場事務管理棟」
▽三上建築事務所「至誠館」
▽吉田建築計画事務所「平磯保育園」
【リフォーム賞】
▽吉田建築計画事務所「蔵図書館」