入間田地区が新規採択 8年間で約28億円 競争力強化農地整備(宮城県大河原振興事務所)

[2022/4/21 宮城版]
 県大河原地方振興事務所が計画する柴田町入間田地区の農業競争力強化基盤整備事業は、本年度に新規採択となった。事業計画の縦覧など法手続き完了後となるが、8月にも区画整理の測量設計業務を委託する計画だ。全体面積は92.5haで、農地の大区画化や道路、用排水路、暗渠排水設備などを整備する。事業期間は2030年度までの8年間で事業費は約28億円を見込む。本年度に測量設計をまとめ、2023年度の着工を目指す。

 柴田町の入間田地区は、五間堀川の左岸側に広がる水田地帯。同じく農地整備に着手した「富上地区」の西側に当たるエリアとなる。水田を1haの区画に広げ、道路や用水路なども併せて整える。また将来的な転作なども考慮し、暗渠排水設備を備える計画だ。

 同地区の計画内容を見ると、道路などを含む全体の計画面積は92.5ha。このうち農地が76.9haを占める。道路は支線道路と耕作道路を合わせて延長6.9km。幅員5m(砂利敷は4m)を確保する。用水はパイプラインを計12.4km敷設して揚水機場を2カ所設置する。排水路はフリューム管を計14.6kmにわたって設ける。暗渠排水設備は76.9haを対象に整備する計画。

 基本計画策定業務は2018年度に仙台土木設計(仙台市青葉区)、続く19年度にサトー技建(同若林区)に委託。事業計画書の作成は県土地改良事業団体連合会が担当した。事業期間は22~30年度の8年間を予定している。

 今後、5月下旬ごろから土地改良法に基づく事業計画の縦覧が開始される見通し。確定後、ほ場整備の実施設計となる区画測量設計や地質調査に着手する想定だ。委託時期は8月ごろで入札方式は一般競争を見込む。発注予定によると概算金額は測量設計が3000万円、地質調査が900万円。本年度いっぱいかけて業務をまとめてもらう。23年度に区画整理事業の初弾工発注を目指す。

 なお、同事務所管内で今後、事業化を目指している地区は▽金ケ瀬西(大河原町)▽成田(柴田町)▽船迫(同)▽高田萱場(角田市)▽関場沼田(村田町)▽竹谷(丸森町)──の6カ所。このうち本年度は新たに関場沼田地区と竹谷地区が調査計画(基本計画)の着手箇所に追加された。両地区とも6月ごろをめどに調査業務を委託する見通し。

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