千葉中央コミュニティセンター減築改修へ 基本設計に着手(千葉市)
[2022/4/19 千葉版]
千葉市は、千葉中央コミュニティセンターの減築・大規模改修に乗り出す。10階建てを4階以下に減築するとともに、大規模改修を施し、建物を長寿命化する方針だ。本年度、基本設計に着手し、2023~24年度に実施設計を進め、25年度の着工を目指す。整備手法はECI方式の導入を視野に検討していく。
中央区の千葉中央コミュニティセンターは、築47年を経過し、外壁や設備機器などの全面的な更新時期を迎えているほか、耐震性に課題があるため、施設全体のあり方について検討を進めてきた。
20年度に実施したサウンディング型市場調査では、民間企業による既存建物の利活用が難しいことが判明。21年度に再整備基本計画を策定し、引き続き公共公用利用するため、減築の手法により耐震性を確保するとともに、大規模改修することで建物を長寿命化することを決めた。
既存施設は地上10階地下3階建てだが、減築大規模改修後は地上4階以下、地下3階を想定。建築面積は5650平方mで、延床面積は容積率(400%)に収まる範囲内とする。
減築・大規模改修後の施設機能は、庁舎1万1000平方m以上、コミュニティセンター1000平方m以上、屋内プール1300平方m以上、駐車場5000平方m程度を想定している。
整備手法はECI(アーリー・コントラクター・インボルブメント)方式を検討する。この方式は、設計段階から施工予定者を選定し、実施設計業務への技術協力を行い、仕様など決定後に施工予定者と工事契約を締結する方式となる。
18日に千葉中央コミュニティセンター減築大規模改修基本設計業務の委託先を選定する簡易公募型プロプーザルを公告した。委託限度額は2億0812万円(税込み)。履行期間は240日間とする。
プロポの資格要件として、22・23年度市入札参加資格者名簿に登載されていることなどを求めている。5月9日まで参加表明書、6月13日まで技術提案書をそれぞれ受け付け、同27日のヒアリング審査などを経て、優先交渉権者を特定する。
再整備基本計画策定業務はINA新建築研究所(東京都文京区)が担当した。
千葉中央コミュニティセンターの所在地は中央区千葉港2-1で、千葉都市モノレール市役所前駅に接続している。土地は約8200平方m。用途地域は商業地域、建ぺい率80%、容積率400%。建物の構造・規模はSRC造地下3階地上10階塔屋2階建て延べ5万1801平方m。1974年9月に完成した。