来月にもプロポ 総和地域交流センターの設計(古河市)
[2022/4/19 茨城版]
古河市は、総和地域交流センター整備推進事業で、本年度から測量と基本・実施設計に着手する。このうち、設計業者の選定には、公募型プロポーザル方式を採用し、5月から6月ごろにも公示する予定だ。事業費には、2カ年で総額1億5275万円の継続費を設定した。基本・実施設計は22年度から23年度の2カ年で策定する。その後、建設工事は23年度から25年度までの3カ年で実施し、25年度中の開館を目指す。
この事業は、総和地区にある公民館などの老朽化に伴い計画された。中央公民館を建て替えて、代替施設として地域交流センターを建設する。建て替えにあたっては、周辺のさくら公民館(さくら館)やふれあい公民館(ふれあい館)、サークル館(古河市勤労青少年ホーム・働く女性の家)を併せて4カ所の機能を集約する。
基本・実施設計は、昨年度に日本工営茨城事務所(水戸市)でまとめた基本計画を基に、新施設の建設工事と中央公民館の解体工事に係る設計を策定していく。計画によると、交流センターは、▽生きがいづくり▽にぎわいづくり▽地域づくり──を基本理念に掲げ、施設の役割を、▽育成・学習▽交流・発表▽文化形成・文化継承──の3つのゾーンに分けて、整備する。
このうち、育成・学習では、研修室や創作室、音楽室、調理室、自習室、図書室などを配置。規模は630平方mから750平方m程度とし、このうち、図書室には200平方mを確保する。交流・発表では、多目的ホールやキッズスペース、交流スペースなどに450平方mから550平方m程度を割り当てる。文化形成・文化継承では、地域活性化ルームや郷土資料展示スペース、和室などに130平方mから180平方mを配置していく。これらの機能に、事務室やエレベーター、トイレなどを含めた施設全体の規模は2階建ての、延べ2100平方mから2500平方m程度を想定している。
新施設の施設管理と管理運営では、ライフサイクルコストへの配慮やSDGsの達成への貢献など、経営的視点による効率的な維持管理および効果的な事業運営のあり方を検討する。
建設場所は下大野に立地する中央公民館の南側駐車場とする。概算事業費は18億5200万円に設定。内訳は調査・設計費約1億5300万円や、建設工事費13億9900万円、外構工事費2億円、備品購入費1億円などとなる。このほか、地域交流センター完成後には、解体工事や駐車場整備工事を別途行う予定だ。
中央公民館は、市役所総和庁舎の東側約6800平方mの敷地に立地する。総和庁舎敷地を含めた全体の敷地面積は約2万3000平方m。建物の規模はRC造2階建て、延べ面積2471平方mで、1975年に建設した。さくら公民館(久能、延べ450平方m)は83年、ふれあい公民館(駒羽根、延べ484平方m)は73年、サークル館(北利根、延べ1268平方m)は76年の建設となり、いずれも老朽化が進んでいる。
事業のスケジュールは、本年度から23年度にかけて、地質調査と用地調査を行うほか、基本設計・実施設計を策定する。23年度には開発行為と計画通知手続きを行い、23年度から3カ年で本体工事に着手。25年度に外構工事を行い、25年度中の開館を目指す。その後、26年度以降には、中央公民館の解体工事と跡地の駐車場整備工事を実施する予定だ。