かわまちづくりを検討 藤塚地区の河川空間(宮城県 仙台市)
[2022/4/12 宮城版]
仙台市は、若林区藤塚地区でかわまちづくり計画の検討に着手する。海岸公園約8haの整備に合わせ、親水施設整備など貞山運河の空間形成に国土交通省の支援制度を活用する。複合施設「アクアイグニス仙台」などの賑わい拠点を活かす。市は月内に計画策定に向けた検討会を設置する。秋を目安に計画を国に申請し、2023年度の事業化を目指す。
藤塚地区は防災集団移転の利活用地に仙台rebоn(深松努代表取締役)が温泉やレストラン、農園の複合施設を建設した。同施設東側(海側)の公共ゾーン約8ha、公園南側は名取川を挟んで名取市閖上地区のランドマーク「かわまちてらす閖上」が立地する。
市は、防災集団移転跡地の同地区公共ゾーン約8haを海岸公園区域に編入し、海岸防災林や広場などの整備を計画している。公園整備に合わせ、貞山運河の河川空間でかわまちづくり計画を策定し、東日本大震災で被災した同地区と、名取川を挟んだ名取市閖上地区、海岸公園一体の賑わいづくりに取り組む。
月内に検討会を設置し、計画に盛り込む事業について検討する。貞山運河の親水護岸施設、船着き場、河川浚渫などのほか、公園の整備内容も検討する。委員は東北地方整備局、名取市、藤塚地区に複合施設を建設したアクアイグニス仙台や名取市のかわまちてらす閖上の代表者、大学教授など11人。
年4回程度開催し、秋を目安に計画概要をまとめ、国に申請する見通し。同計画の策定後は平行して海岸公園藤塚地区の基本計画策定に着手し、区域編入などの手続きを進める見通し。かわまちづくは河川空間とまちの空間が融合した空間形成を目指す取り組みで、国土交通省が2009年に支援制度を創設した。県内では名取市閖上地区、石巻市中央地区で実施している。