宮城県内事業費が807億円 新規に仙台合庁改修など(東北整備局 22年度予算)

[2022/3/26 宮城版]
 東北地方整備局は、国の2022年度予算が成立したことを受け、25日に同局関係の予算概要を公表した。一般会計と東日本大震災復興特別会計を合わせた予算総額は、前年度比4.1%増の6034億円。本県の事業費は一般会計のみで、同5.9%減の807億円となった。直轄の新規事業では、国道398号石巻バイパス(BP)の沢田工区や、仙台合同庁舎改修事業などを盛り込んだ。

 同局全体の予算は、一般会計が同2.6%増の5837億円、復興特別会計が同86.7%増の197億円。このほか、ゼロ国債(平準化等分や事業加速円滑化分)として317億円、直轄河川の災害復旧費として13億円がある。

 本県の事業費の内訳を見ると、直轄が同8.7%増の約223億円、補助が同10.6%減の584億円。この中に災害事業費などは含まれていない。

 新規事業の国道398号石巻BP(沢田工区)は、石巻市真野~女川町浦宿浜地区に延長5.8kmの道路を整備する。区間内にはトンネル2カ所や橋梁2橋を設ける。22年度は調査設計費に5000万円を確保した。

 仙台合庁(仙台市青葉区本町)の改修事業は、A棟を災害応急対策活動の拠点とするため、耐震改修や受変電設備・自家発電設備の改修などを実施する。総工事費は66億円。22年度の事業費は2億1300万円。

 改修工事は建築、電気、機械に分離して発注する。22年度は準備工事、調査、仮設工事を行う。25年度の完成を目指す。改修設計はNTTファシリティーズに委託した。

 直轄の新規事業はこのほか、阿武隈川水系の五福谷川遊砂地(丸森町)に工事費を計上。国道4号白石大平地区(白石市)の事故対策と、国道4号沢辺神林交差点改良(栗原市)、国道45号蛇田地区電線共同溝(石巻市)には、それぞれ調査設計費として2000万円を充てた。

 補助事業の新規では、渋井川大規模特定河川事業(大崎市)に排水機場の設計費として1億円、主要地方道仙台三本木線落合工区(大和町)に調査設計費として2000万円、仙台塩釜港石巻港区雲雀野地区の廃棄物海面処分場整備(石巻市~東松島市)に調査設計費として1億円を配分した。

 事業化に向けた道路調査の対象路線には、仙台東道路や、国道4号の白石市斎川~大平森合地区と大崎市古川荒谷~栗原市高清水豊田地区を選定。国道48号上愛子地区では観光期の渋滞対策を検討する。

 22年度の完成予定箇所では、吉田川の床上浸水対策特別緊急事業(大和町~大衡村)に11億3800万円、阿武隈川地区の砂防激甚災害対策特別緊急事業(丸森町)に1億円を盛り込むなどした。

 継続事業は、国道4号仙台拡幅に22億円、国道4号大衡道路に14億1000万円、鳴瀬川総合開発事業の多目的ダム建設事業に21億7100万円を充てるなどした。

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