統合小で実施設計 当初予算 水処理施設増設に6.8億円(美浦村)
[2022/3/26 茨城版]
美浦村(中島栄村長)の22年度予算案が18日、定例村議会で成立した。一般会計は58億5500万円で、前年度当初比0.9%の増加となった。主な事業では、村立統合小学校の整備へ引き続き実施設計をまとめるほか、水処理センターでは増設工事委託料に6億8140万円を計上し、新たに設備工事などに着手する。
一般会計に占める普通建設事業費は2億0659万円となり、中央公民館関連工事の完了や、引き続き村道整備関連が減額する一方、村立統合小学校の実施設計委託料や県営かんがい排水事業余郷入地区の負担金増加などにより、前年度当初比21.8%の増加となっている。特別会計と企業会計も合わせた総額は119億5250万円で、水処理センター関連で増加した下水道事業会計の影響から、前年度当初比3.5%の増額となった。
主な事業のうち、村立統合小学校の建設計画では、実施設計委託料など6667万円を計上した。この事業では昨年、プロポーザルで決定した須藤隆建築設計事務所(土浦市)に基本・実施設計業務を委託した。小学校3校を美浦中学校敷地内(受領1435)に統合するもので、年度内に基本設計をまとめたあと、22年度に実施設計を策定し、23-24年度で建設工事を行う。開校は、25年度4月を予定する。
今回統合するのは、木原小学校と安中小学校、大谷小学校の3校。建設規模は35人学級で各学年2クラス以上を確保した上で、24年度ごろの想定児童数約550人程度の規模を確保する。小学校と中学校の基本的な枠組みは残しながら両校を存続し、義務教育9年間の一貫教育を行う小学校・中学校併設型の小中一貫教育を導入する。
建設規模は、延べ6500平方m程度を想定。普通教室を約18教室、特別支援教室を約4教室、特別教室約7教室を設置する。建設工事を含めた事業費は、基本設計の中で精査する計画だ。
1系列分の増設工事進めている美浦水処理センターでは、新たに設備工事などに着手する。この施設は、全体計画4系列(日最大汚水処理量1万立方m)で、処理方式には凝集剤添加高度処理オキシデーションディッチ法と急速ろ過法を採用している。05年に処理能力3000立方mの1系列で供用を開始したあと、12年度末に1系列分(3000立方m)が増設され、現在の処理能力は計6000立方mとなっている。今回増設する3系列目は2000立方mで計画し、設計・施工は日本下水道事業団(JS)に委託して行っている。工事は日本下水道事業団から発注され、20-21年度で制御系設備の工事を行ったほか、21-22年度では岡部工務店・大昭建設JVの施工で土木工事を進めている。新年度から2カ年で設備工事を行い、23年度中の供用開始を目指す。
また、水処理センター内にある管理棟などでは設計委託料1197万円や更新工事費3000万円などを計上した。5カ年程度をかけて長寿命化工事を行うもので、村発注により実施する。新年度は、設計をまとめたあと、汚水ポンプの更新などに着手する計画だ。このほか、管渠布設工事には、補助、単独合わせて1億4700万円の工事費を計上し、布佐地区の一部・大谷地区の一部で約1500m(φ75~200)の面整備を実施する。
このほか、村道の新設改良事業費には7057万円を確保し、村道4路線(村道101号線L200m、村道102号線L265m、村道104号線L340m)の工事を行う。橋梁補修工事では27号橋の工事費に2398万円、水道事業では耐震性貯水設備の詳細設計業務委託料に3816万円を予算化している。