石本建築事務所を特定 NPOプラザと複合化 宮城県民会館設計プロポ(宮城県)
[2022/3/25 宮城版]
宮城県民会館の移転改築に向けた設計業務について、宮城県は3月24日、委託候補者として石本建築事務所(東京オフィス・東京都千代田区)を特定した。宮城県は県民会館を仙台医療センター跡地(仙台市宮城野区)に移転させた上で、延べ2万2200平方m規模の複合施設を建設する考え。2024年度中の着工を予定している。
宮城県は委託者の選定に向けて「宮城県民会館・宮城県民間非営利活動プラザ複合施設新築設計業務委託」の公募型プロポーザルを行った。1次審査を通過した5社を対象に、3月23日にプレゼンテーションなどの2次審査を実施した。その結果、石本建築事務所の提案を採択した。次点は佐藤総合計画(東京都墨田区)だった。
宮城県は石本建築事務所を委託候補者とし、見積もり合わせなどの協議を行っていく。5月下旬をめどに契約を締結する見通し。大規模公共事業の事業評価を受審した際の試算では、調査費に1億0150万円、設計費に9億2780万円を見込んでいる。
宮城県は老朽化した県有施設の再編を進めており、県民会館についてはJR宮城野原駅に隣接する仙台医療センターの跡地5万4530.3平方mに移転させた上で、NPOプラザみやぎと合築する。これまでの検討では、SRC造一部S造地下1階・地上5階建て延べ2万2200平方mの建物を建築する方針を示している。
施設内には2000席程度の大ホール(延べ8000平方m)やスタジオシアターなどを設ける。NPOプラザの施設として、交流サロンやNPOルームも設ける。初期建設費に253億3910万円を見込み、このうち監理業務を含む工事費を243億0980万円と見ている。
石本建築事務所にはこれらの施設整備に係る基本・実施設計などを委託する。履行期間は2024年6月30日まで。
24年度に設計業務がまとまった後、宮城県は同年度中に建設工事を発注する方針。25年3月の着工を計画している。施設を27年12月までに完成させ、開館準備を経て、28年度中の供用を目指す。