中央公民館を解体 当初予算 観光情報施設で設計費(河内町)
[2022/3/25 茨城版]
河内町(野澤良治町長)の22年度当初予算が、16日の町議会で可決された。一般会計は51億0023万円で、前年度当初比12.5%の増額となった。主な事業では、中央公民館の解体に9471万円、農村環境改善センターの改修工事費に9372万円などを計上したほか、産業情報発信交流施設の設計へ1263万円を予算化している。
一般会計の歳出を性質別で見ると、普通建設事業費は7億8621万円となり、近く着工予定の幼保連携型認定こども園建設事業の伸びなどから、前年度当初比で約2.4倍となる139.8%の増加となった。特別会計を加えた総額は79億1898万円で、一般会計の伸びなどから前年度当初比7.4%の増加となっている。
主な事業のうち、中央公民館の解体工事は、築後50年以上が経過して老朽化も激しく、建物のひびや雨漏りなども発生していたことなどを受けて、計画された。長竿にあるこの施設は、最も古い部分で1969年に建築され、現在の施設規模はS造平屋918平方mとなっている。内部には大会議室や図書室、調理室などを配置する。また、北側には保健センター(1993年建築、延べ836平方m)、西側には農村環境改善センター(1987年建築、延べ1244平方m)が隣接している。改善センターが建設された際には、中央公民館と結ぶ通路などを整備している。
この施設では当初、屋上防水工事や耐震補強工事などを予定し、昨年に耐震診断を行う計画であった。しかし、同施設へのアスベスト使用が判明したことや、改善センターも含めた改修工事を考慮した結果、施設を解体することに変更した。中央公民館の解体設計は岡野建築設計事務所(つくば市)がまとめ、解体後の跡地は、新公民館の整備を視野に入れて検討を進める。また、改善センターでは新年度に損傷の激しい外壁などで改修工事を行う計画となっている。
観光情報発信交流施設は、4月17日のオープンを予定している産業観光交流拠点施設の隣に整備を計画している。産業観光交流拠点施設は、かわち直販センター内に整備するもので、直売所部分の増築や内部改修、直売所の隣にある空きスペースを利用したサイクルステーションを整備した。設計に着手する観光情報発信交流施設は、旧産直販売施設を解体した跡地に建設し、町の観光情報の発信や、町民の交流スペースなどを整備する計画だ。旧産直販売施設の解体工事費は、3月補正で5993万円を確保。新年度に設計をまとめるが、完成時期などについては未定としている。
近く着工する幼保連携型認定こども園の整備計画では、22年度事業費として4億5110万円を確保した。この事業は、かわち認定こども園(幼保連携型)とかなえつ認定こども園(保育所型)の2園を統合し、かわち学園東側に移転改築するもので、12月補正で総額11億4500万円の3カ年継続費(21-23年度)を設定している。設計は、相和技術研究所(東関東支社=千葉県習志野市)が策定し、建設規模はRC造平屋1700平方m程度で計画する。23年9月ごろの供用開始を予定している。
みずほグラウンド(旧みずほ小学校グラウンド、源清田1942)には、改修工事に向けた測量設計委託料に710万円を予算化した。この事業は土のグラウンドを全面芝生化し、フットサルコート2面程度を整備していく。工事は23年度を予定している。
このほか、道路新設改良費では、町道舗装新設改良工事費に1961万円を予算化し、町道3071号線の改良舗装工事(延長約155m)を中心に整備を行う。町内にある142橋の橋梁では、22-23年度の2カ年で点検を行う計画で、22年度は約70橋の調査のため委託料2161万円を確保した。
水道事業では補助対象工事費に4500万円、水道事業の配水施設工事費に4628万円を予算化している。