11月にも基本構想案 市民会館検討委 文化や生涯学習機能を検討(足利市)
[2022/3/23 栃木版]
足利市は18日に、市役所で第1回(仮称)新市民会館整備基本構想策定市民検討委員会(委員長・小林真理東京大学教授)を開催し、基本構想策定に向けてのスケジュールの確認などを行った。今後は検討委やワークショップで協議を重ね、11月にも基本構想案を作成し、パブリックコメントを経て2023年3月にも基本構想を策定するとしている。
県は足利高校および足利女子高校について、22年度の統合・共学化を計画し、足利女子高校を整備地に選定した。これに伴い市は、足利女子高校と隣接している足利市民会館(有楽町837)について、施設の老朽化や耐震性に問題があり建替えを構想していること、および市内の教育環境の向上も考慮して、敷地を学校用地として提供している。
市は市民会館の移転候補地として、足利市民プラザ(朝倉町264)の敷地を選定していたが、市民会館整備で意見が多く寄せられたことを受けて、候補地を改めて選定し直すこととした。整備に向けては(仮称)新足利市民会館整備基本構想を策定し、市民ワークショップや市民検討委員会で内容を検討するとしている。
市民会館や市民プラザは、これまで芸術・文化・生涯学習などに寄与してきたが、施設の規模・機能と活動がミスマッチしている状況にあり、今後の運営を定める必要があるとしている。一方で市の公共施設再編計画では、2施設の集約化を検討するとされている。
基本構想策定にあたっては▽専属上演団体等の今後の方向性(これまでの個性ある運営を継続・発展させるための機能を持つのか、別の展開を考えるのか)▽これからの文化施設として新たに必要な取り組み(地域コミュニティの創造と再生の場としての機能をどう考えていくか)▽生涯学習支援の今後の方向性(市民プラザとの集約化検討にあたって、生涯学習支援の場としての機能をどう考えていくか)-などを検討し、新施設に求める機能を明らかにする。求められる機能を配置でき、まちづくりにも適した建設地を選定するとしている。
小林委員長は会議の中で「地域の視点だけでなく、市外からの来訪者も意識して市を対外的に発信することや、50~60年の長期的な利用も意識して検討を行うべきだ」と意見している。