国道357号の渋滞対策案 千葉市スマートIC整備へ(千葉国道事務所)
[2022/3/12 千葉版]
国土交通省千葉国道事務所は、千葉市と連携し、同市美浜区内で計画している検見川・真砂スマートインターチェンジ(仮称)の整備に伴い、国道357号の渋滞対策に乗り出す。11日に開かれた県湾岸地域渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ(座長・小島昌希千葉国道事務所長)で明らかにした。渋滞対策案として、車線拡幅や立体化など3案を検討していることが分かった。
千葉市は、東関東自動車道水戸線の湾岸習志野ICと千葉北IC間で、東京方面とのアクセスを向上させるため、スマートインターチェンジの整備を計画している。東京方面のハーフ形式とし、設置予定箇所は、美浜区の千葉西警察入口交差点付近から、国道14号と国道357号が分岐・合流する真砂交差点付近までの区間を想定。予備設計は大日本コンサルタント(千葉営業所・千葉市中央区)が担当した。
国土交通省は20年10月、新規準備段階調査箇所として検見川・真砂スマートインターチェンジを採択。「準備段階調査」に着手するため、同12月に準備会を発足し、調査・検討を本格化している。
スマートIC計画に近接した千葉西警察入口交差点や稲毛浅間神社前交差点は、主要渋滞箇所に位置付けられているため、さらなる交通負荷に対する検討が必要となっている。この区間は、東関東自動車道に挟まれた狭隘な空間となっているため、渋滞対策の検討に当たり、施工中の交通への影響が最低限となる、現実的な施工方法を検討する考えだ。
千葉国道事務所は、構造イメージとして、国道357号本線の[1]車線拡幅[2]部分立体[3]連続立体──の3案を提示。渋滞緩和効果が一番大きいのは連続立体案、最も工事費を抑えられるのは車線拡幅案となっている。
スマートICの整備と国道357号に影響を及ぼす交通負荷も踏まえ、効率的・効果的な当面の対策についても検討していく。
東京都と千葉県の湾岸地域では通過交通が多く、都心方面と本県の往来を担う国道357号では、広範囲にわたり慢性的な交通渋滞が発生。県内では、特に船橋市~千葉市美浜区や同市中央区での渋滞が著しくなっている。
千葉国道事務所は、2013年11月15日に発表された「首都圏渋滞ボトルネックの対応の基本方針」に基づき、県内の湾岸地域を対象として「千葉県湾岸地域渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」を設立し、渋滞対策について検討を進めている。