管渠整備に約16億円 下水道ストマネ計画 水処理センター設備を更新(足利市)
[2022/3/10 栃木版]
足利市は、計画期間を2022~26年度までとする公共下水道ストックマネジメント計画案をまとめた。それによると、管渠整備は総延長5253mを想定し、事業費を15億8700万円と試算。マンホール蓋は、445カ所の交換で1億5900万円と試算する。また市水処理センターは、各種設備の更新で12億8800万円を試算している。
市は20年度末時点で、管渠延長約740km、マンホールポンプ場74カ所、汚水ポンプ場1施設、雨水ポンプ場1施設、処理場2カ所の施設を所有している。
管渠については診断を行い、対策の必要性、修繕・改築の優先順位、対象範囲を検討した結果、4393mを改築するとしており、概算費用は15億円とした。このうち163m(6スパン)を布設替、4230m(125スパン)を更生(長寿命化)する。長寿命化計画からの移行分でも860m整備するとし、事業費8700万円を試算している。
マンホール蓋も診断を行い、対策などを検討した結果、445カ所で交換が必要とした。事業費は1億5900万円と試算している。
市水処理センターでは、重力濃縮設備、汚泥消化設備、監視制御設備の改築を計画。重力濃縮設備について、濃縮汚泥掻寄機は同機種に更新し、汚泥分配槽可動堰は撤去する。汚泥消化設備は、先行して改築したNo.2タンクと同様に、直接加温を間接加温、ガス撹拌式を機械撹拌式に変更。監視制御設備は、今後使用する機会のない大型グラフィックパネルを撤去し、PCをメーンとした監視制御方式に移行して、管理棟から汚泥系統の監視・制御を可能にしたシステムを構成する。
このほか、自家発電設備はディーゼル機関に更新(1500kVAから2000kVAに更新)し、屋根防水は改質アスファルトシート防水、外装は防水形複層材で更新する。
工事については▽ゲート設備(工事費500万円)▽汚泥濃縮設備(工事費1億0500万円)▽汚泥消化タンク設備(工事費1億9900万円)▽クレーン類物、あげ設備(工事費200万円)▽配管類(工事費800万円)▽ポンプ類(工事費100万円)▽受変電設備(工事費900万円)▽自家発電設備(工事費2億6350万円)▽負荷設備(工事費8100万円)▽監視制御設備(工事費3億2500万円)▽計測設備(工事費5850万円)▽防水(土木)(工事費580万円)▽付帯設備(工事費7220万円)▽仕上(工事費9400万円)▽防水(建築)(工事費5500万円)▽監視制御装置撤去(工事費400万円)-を行う。
標準耐用年数を経過していない施設についても、機能維持や施設維持が困難になった場合や、省エネ機器導入で維持管理費の軽減、高度な処理方法の導入、浸水への安全度向上、耐震化の実施、合流式下水道の改善にあたる場合には更新を行う。改築事業の実施にあたっては、詳細設計などで効率的な手法を検討するとしている。