労務単価を引き上げ 平均1.5% 国交省に準じ前倒して改定(県技術管理課)

[2022/3/9 栃木版]

 県は8日、2021年度の公共工事実施設計労務資材単価表を改定した。今回はアスファルト混合物、改質アスファルト、スクラップ、燃料などの単価を改定したほか、国が3月1日から引き上げを実施した公共工事設計労務単価と設計業務委託等技術者単価について同様に引き上げて、8日以降に起工決議する県土整備部や農政部の工事や業務から適用する。例年4月の改定を、建設業の人手不足や人件費の高騰を踏まえて1カ月前倒して実施するもので、14年度から9年連続の措置。内容は、先ごろ発表された国土交通省の改定に準じている。あわせて、設計業務や測量業務などの技術者単価についても国に準じて1カ月前倒し、8日から新たな単価を適用する。

 国交省は昨年に引き続き、2月中に3月からの公共工事設計労務単価を決定して公表した。最近の労働市場の実勢価格を適切・迅速に反映するとともに、引き続き法定福利費相当額や義務化分の有給休暇取得に要する費用を反映するほか、時間外労働時間を短縮するために必要な費用を反映。また、新型コロナウイルス感染症の影響下にあることを踏まえ、前年度を下回った単価は前年度単価に据え置く特別措置を実施している。

 それによると、全職種の全国平均は2万1084円と、時間外労働時間を短縮するために必要な費用を反映したため10年連続で上昇した。前回改訂(21年3月)からは単純平均で2.5%、全国主要12職種単純平均で3.0%引き上げられた。

 県技術管理課はこの国の措置を踏まえ、前倒して今月8日から新たな労務単価を適用する。単価についても、国交省の金額に準じて設定した。同課によると、前年度に比べ本県の公共工事設計労務単価は平均1.5%、全国の設計業務委託等技術者単価は平均3.2%上昇している。あわせて、2月10日以前の単価で積算したものについて、3月8日以降契約分は新単価に変更できる特例措置を適用している。

 これら労務単価や資材単価のデータは、県技術管理課のホームページ(https://www.pref.tochigi.lg.jp/h02/town/koukyoujigyou/kensetsu/tannkahyou.html)で公表している。なお、3月31日までにさらなる設計労務単価の改定が無ければ、4月以降もこの単価を適用する。

 公共工事設計労務単価と増加額は、本日付け2面に掲載している。主な設計業務委託等技術者単価と増加額は次の通り。
【設計業務】
▽主任技術者=7万0600円、800円増
▽理事・技師長=6万6900円、1400円増
▽主任技師=5万8600円、1200円増
▽技師B=4万1600円、1000円増
【測量業務】
▽測量主任技師=4万8000円、2300円増
▽測量技師=4万2200円、2200円増
▽測量技師補=3万2400円、1700円増
▽測量助手=3万1100円、1500円増
▽測量補助員=2万5400円、1200円増
【地質調査業務】
▽地質調査技師=5万0100円、2600円増
▽主任地質調査員=3万6800円、1800円増
▽地質調査員=2万7200円、1300円増

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