野鳥公園に6億円 当初予算 旭校区統合小で設計費(鉾田市)

[2022/03/05 茨城版]
 鉾田市(岸田一夫市長)はこのほど、22年度の当初予算案を明らかにした。一般会計の総額は219億9800万円で、前年度から10.5%の減少となった。主な事業では、水鳥湿地センターの公園整備工事費に約6億円を予算化するほか、旭中学校区統合小学校の実施設計委託料や造成工事費などを盛り込んだ。また、子育て支援センターでは、設計や測量を進めて、新鉾田駅周辺の再整備ではロータリーや駅待合室の工事に着手する。

 一般会計当初予算を性質別でみると、普通建設事業費は大洋小学校の整備が完了したことや、保育幼児教育再編整備推進事業費の減少などにより、51.7%減の29億9013万円となった。特別会計は農業集落排水事業が3.4%減少し、企業会計は水道事業会計の資本的支出が31.8%の減、下水道事業の資本的支出が5.1%の増。これらをあわせた当初予算の総額は、前年度から6.9%減の376億0520万円となった。

 新年度の主な事業は、涸沼ラムサール条約に係る施設等整備事業で、公園整備の工事費や監理委託料に5億9000万円と公園に設置する屋外遊具の工事費や設計、施工監理費など5000万円を計上。ラムサール条約登録湿地となった涸沼の自然を観察するため、環境省が「水鳥湿地センター」を整備することを受け、市では周辺に(仮称)涸沼野鳥公園を整備する。公園内には、▽管理事務所▽多目的トイレ▽防災四阿▽防災ベンチ▽収納ベンチ▽ビオトープ▽木道▽遊具──などを設置。開園は23年秋ごろを予定する。

 旭中学校区統合小学校整備事業では、実施設計業務委託費や地質調査業務委託費、造成工事費などに2億5933万円を計上。旭中学校区統合小学校は旭東小、旭南小、旭西小旭北小の4校を統合し、玉田地内に新設する。施設の規模は基本構想の段階では、校舎棟が2800平方m程度、体育館が1500平方m程度を想定。開校は25年の4月を目指す。

 (仮称)鉾田市子育て・コミュニティセンター整備事業では、基本・実施設計委託料や市有地の用地測量費、維持管理費など6733万円を予算化。このうち、基本・実施設計業務委託料では、22年度の当初予算に加え、23年度までの債務負担行為に限度額1億2880万円を設定している。この事業では飯名地区の市有地2万7767平方mの利活用として、子育て支援や市の魅力発信、市民活動の活性化を図るため、コミュニティセンター及び多目的広場、さらには防災機能を加えた複合的施設を整備する。22年度は測量業務と基本設計を完了させて、供用開始は25年10月を予定している。

 新鉾田駅周辺再整備事業では、整備後30年以上が経過する新鉾田駅周辺のロータリーと駅待合室のバリアフリー化を行うため、22-23年の2カ年で総額1億円の継続費を設定した。このほか、新鉾田西の親水公園の改修工事費には4500万円を盛り込んだ。

 鉾田南児童クラブ環境改善事業は、地方創生臨時交付金を活用して1億2086万円を確保。19年4月に開校した鉾田南小学校の放課後児童クラブは、旧鉾田小学校の校舎を利用していたが、旧鉾田小学校の跡地利活用のため移転することを決定した。移転先は南小学校に近い位置が望ましいとの観点から、新たに南小学校の駐車場に整備する。規模は、木造平屋約187平方mで、主要諸室は児童スペースや事務所スペース、トイレなどの設置を想定している。

 道路関係では、統合小学校通学路整備事業で2億7050万円を計上し、引き続き鉾田南小の通学路2kmの整備を行う。このほか、道路新設改良事業で市道8-446号線の測量設計、舗装修繕工事などで3億0027万円を予算化した。

 水道事業は西台浄配水場の配水ポンプおよび逆洗ポンプの更新工事などで、上水道整備事業の資本的支出に7億2704万円を予算化。公共下水道事業は資本的支出に3億0609万円を計上し、第2期区域や第3期区域の管渠整備工事を進める。

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