保健施設に7.9億円 当初予算 愛宕中で体育館を改修(守谷市)
[2022/3/4 茨城版]
守谷市(松丸修久市長)は、1日に開会した定例市議会に、22年度の当初予算案を提案している。一般会計は前年度当初比2.1%減の303億1500万円で、16年度以来6年ぶりの減額となった。主な事業では、保健センターの改修に総額7億8768万円の2カ年継続費を再設定するほか、愛宕中学校の体育館改修事業に4億2464万円、避難施設整備などに3億2506万円、御所ケ丘小学校の体育館改修に設計委託料など1727万円を計上した。このほか、引き続き市庁舎の増築・改修に向けた基本・実施設計や、守谷スマートIC(仮称)の設計と関連する土地区画整理事業に向けた都市計画決定の協議などを進める。
新年度の予算では、4本の重点項目に「王国もりやの未来創り」を加えた「フォープラスワン」の「もりやビジョン」について、進化し加速させる編成とした。一般会計に占める普通建設事業費は46億6993万円で、学校給食センター改築事業や黒内小学校校舎増築、郷州小学校校舎改修など事業完了や事業費減少などにより、前年度当初比21.2%の大幅な減額となっている。
一般会計と特別会計、企業会計を合わせた総額は456億7336万円で、特別会計や企業会計の総額は増加したものの、一般会計の減小が影響し、全体では前年度当初比0.3%の減額となった。
主な事業のうち、保健センター改修(1992年建築)の事業では、2カ年で7億8768万円(22-23年度)の継続費を設定している。この事業は経年劣化した建物内部の大規模改修工事を行うことで、施設の長寿命化を図るもの。21年度当初予算でも継続費を設定していたが、同施設が新型コロナウイルスワクチンの接種会場となっていたことから着工できず、この3月定例議会で事業費全額を削除し、22年度当初予算に改めて再計上することとした。再計上に合わせ、子どもスペースも設置するため、事業費も増額している。実施設計は楠山設計(東京都千代田区)が担当した。
愛宕中学校の体育館改修事業では本年度、相澤建築設計事務所(つくば市森の里)により実施設計をまとめた。この事業は、1983年建築の体育館が経年劣化が著しいことから、長寿命化対策を図るもの。あわせて、避難施設として機能充実を図るため、空調設備の新設やトイレの改修を行う。7月ごろには着工し、来年2月までの工期で施工する計画だ。
同じく御所ケ丘小学校では、23年度から2カ年で体育館(S造平屋760平方m)の改修工事を行うため、実施設計の策定などを計画している。1982年建築の施設については、経年劣化や機能低下が著しいことから、長寿命化対策を図るとともに、愛宕中学校同様に空調設備の新設やトイレ改修などを行う。
学校関係ではこのほか、築後30年以上が経過した御所ケ丘中学校の校舎棟(1985年建築、RC造4階建て延べ6007平方m)の長寿命化を図るため、23年度の着工に向けて仮設校舎の設置などを行う。
避難施設整備運営事業では、市内の防災倉庫に保管されている備蓄食糧・発電機用燃料などの更新のほか、非常用防災井戸(14カ所)の水質検査、市内小中学校屋内運動場(5校)の空調・非常用電源の設置工事などを行う。災害リスクを分かりやすく確認できるようにハザードマップを改定し、全戸配布することで市民が逃げ遅れない避難体制の充実を図るとしている。
市庁舎の増築・改修計画ではこのほど、基本・実施設計の公募型プロポーザルで、最優秀者に楠山設計(東京都千代田区)を特定した。設計は23年3月末までにまとめ、24年度から3年間で工事を進めていく。この事業は、市内の人口増加を受けた職員増加に対応するために計画したもの。計画では、現庁舎(SRC造3階建て延べ9408平方m)の特定天井やエレベーター、内外装タイル、空調配管など既存庁舎の改修工事を行うほか、現庁舎北側では約2000平方m程度を増築工事を行う。
守谷SAのスマートIC関連事業では、スマートICの詳細設計を行うとともに、IC周辺土地区画整理事業では23年度の事業化に向けて都市計画決定の手続きを進める。このうち、土地区画整理事業は、守谷サービスエリアの西側約60haで計画するもので、組合施行による土地区画整理事業を予定し、事業手法には組合の設立準備から事業完了までの各業務について、民間事業者が代行する業務代行方式を採用する。早ければ21年度中にも業務代行予定者の公募を開始する計画で、市では準備会とともに事業計画の検討などを行うほか、対象区域の市街化区域編入に向けた農林漁業調整や都市計画変更の手続きを進めていく。30年度ごろの事業完了を目指す。
このほか、消防施設整備事業では7159万円の事業費を確保し、消火栓用消防用具格納箱及び防火水槽の整備・更新を行うほか、消防機械器具置場(第11分団)を詰所機能を備えたものへの改築する。
道路補修事業費には2億3087万円を計上し、市道101号線(松ケ丘)など7路線で舗装修繕工事を行う。市道整備改良事業には7億2352万円を予算化し、このうち市道211号線(立沢・百合ケ丘)の道路改良工事には1億5197万円を投じて、延長288mの拡幅改良工事を実施する。橋梁長寿命化事業費では、62橋の点検と素住台歩道橋の修繕工事などに1億2271万円を確保する。