稲毛高校など大規模改造へ設計着手 (千葉市)
[2022/2/24 千葉版]
千葉市は、中等教育学校の移行に伴い、市立稲毛高等学校・附属中学校の大規模改造を進めるため、実施設計業務に着手する。同業務の委託先を選定する一般競争入札の手続きを開始しており、25日まで入札参加申請を受け付けている。同業務の成果を踏まえ、23年度の着工を目指す。
12月補正予算では、中等教育学校整備で限度額8600万円の債務負担行為を設定。市立稲毛高等学校と市立稲毛附属中学校の大規模改造を進めるため、実施設計のほか、エレベーター設置に関する土質調査を前倒す。
大規模改造では、外壁・内部・給水設備・消火設備・外構の改修や、屋上の防水、渡り廊下の増築のほか、普通・特別教室棟で給食受取室の増築やエレベーターの設置、プール附属屋・宿泊研修棟で非構造部材などの耐震対策を進めていく。実施設計の委託期間は300日間。
対象となる施設の構造・規模は、普通・特別教室棟がRC造4階建て延べ1万1952平方m、屋内運動場・部室棟がS造3階建て延べ4301平方m、図書館棟がRC造2階建て延べ389平方m、プール附属屋・宿泊研修棟がRC造4階建て延べ1213平方m、工芸棟がRC造2階建て延べ512平方m、第二特別教室棟がRC造3階建て延べ1395平方mとなっている。
一般競争入札の参加資格要件として、市内に本店があることや、20・21年度市測量・コンサルタント入札参加資格者名簿で建築関係建設コンサルタントに登録されていることのほか、履行実績などを求めている。3月1日~8日に入札を受け付け、9日に開札する予定だ。
22年度当初予算案では、中等教育学校の整備に6億円の債務負担を設定。グラウンドに仮設校舎をリース方式で整備するもので、施設規模は延べ6700平方m程度を想定している。
22年度に実施設計をとりまとめ、23年度に大規模改造工事に着手する方針。旧高洲第二中学校跡地でも仮設校舎の建設を進め、25年度中の完了を目指している。
市立稲毛高等学校と市立稲毛附属中学校は、築42年が経過しており、建築・電気・機械とも必要に応じて修繕を施しているものの、すでに更新時期を超えている部位も多く、今後も劣化が進むため、大規模改造工事を進めていく。
事業費は39億6000万円を概算。その内訳は、校舎など改修工事23億6000万円、仮設校舎の建設10億2000万円、旧高洲第二中学校校舎補修工事1億円、グラウンド整備3億5000万円、ICTネットワーク環境整備1億3000万円となっている。
耐力度調査は齋藤建築設計事務所(千葉市美浜区)が担当。この調査では、建物の構造耐力や健全度、立地条件の項目を総合的に調査し、建物の老朽化を評価している。