病院建替へ基本計画 公設市場に道の駅併設を検討(柏市)

[2022/2/22 千葉版]

 柏市の太田和美市長は2月21日の定例記者会見で、25日開会の市議会定例会に提出する2022年度予算案の概要を明らかにした。一般会計は前年度当初比4.9%(69億7000万円)増の総額1484億7000万円。他の特別8会計と企業3会計を加えた市全体の支出規模は2573億2800万円で、同3.9の増。一般会計の規模は、感染症対策に伴う経費約47億円のほか、子育て・教育世代の支援、防災やデジタル・トランスフォーメーションなどの分野に予算を重点的に配分、昨年に続いて過去最大となった。道路改良事業や小中学校施設整備などについては21年度2月補正予算案に前倒すなど一体的に編成。太田市長が公約として掲げていた市立柏病院の現地建替、駅前「こども図書館」の設置、自校方式学校給食の維持に必要な経費を確保するほか、公設市場の敷地内に道の駅を併設する事業の可能性を調査検討する。

 一般会計の普通建設事業費は148億6500万円(前年度比8.4%減)で、補助事業が82億8800万円(同20.1%減)、単独事業が65億7700万円(同12.3%増)。柏の葉小学校校舎増築事業や田中小学校校舎建替事業などの進捗により減額となっている。

 新規事業をみると、市立柏病院建替には2000万円を計上。基本構想にあたる「市立柏病院のあり方」(18年3月策定)をふまえ、基本計画の策定に着手にする。

 「併設道の駅」検討業務には2013万円を予算化。若柴地区にある柏市公設総合地方卸売市場の敷地内に、道の駅をあたらに整備する事業の可否を検討する。

 駅前「こども広場」「こども図書館」の設置検討調査には392万円を割り当て、子育てしやすい環境づくりに向け、子育てに関する複合施設を検討する。

 自校方式学校給食の調査には4578万円を配分。学校別に施設や運用の状況を調査し、改修方法や運営方法などを整理するなど、自校方式の維持を検証する。

 学校給食センター整備事業には用地取得および設計として3億5018万円を投じ、併せて、設計委託料として2カ年で1億4700万円の継続費を設定。老朽化した大島田地区の学校給食センターの移転建て替えを進める。基本計画(PFI等導入可能性調査)策定業務は日建設計総合研究所が担当している。履行期限は3月18日まで。

 仮称・柏市子ども家庭総合支援センターの新設には、設計委託料として2カ年で総額1億6900万円の継続費を設定。十余二地区「青少年センター」敷地内で、26年度中の開設を目指す。整備計画策定支援業務は東畑建築事務所が担当。履行期限は3月25日まで。

 このほか、委託関連では、柏第四中学校校舎の長寿命化改良設計に2カ年で総額1億0400万円の継続費を設定。

 北柏駅南北自由通路の基本設計に4000万円、北部クリーンセンターの長期責任アドバイザリー業務および地域計画策定支援に2759万円、あけぼの山公園におけるPPP導入可能性検討に1550万円、最終処分場跡地整備の基本設計に779万円、文化財保存活用地域計画策定に683万円を確保する。

 工事関連では、道路新設・改良事業に20億7900万円、近隣センター改修に3億6423万円、柏第三小学校の教室不足対応工事に2億3426万円、都市公園の遊具更新に1億6699万円、大堀川防災レクリエーション公園など都市公園の整備に5469万円、増尾雨水貯留池の耐震改修に2640万円を盛り込んでいる。

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