宮城県 亘理町に本社工場を移転 24年6月の操業目指す 総投資額 約17億円(弘進リトレッド)

[2022/2/18 宮城版]

協定書を手にする西井社長(右)と山田町長

協定書を手にする西井社長(右)と山田町長

 再生タイヤの製造・販売を手掛ける弘進リトレッド(仙台市宮城野区、西井英正代表取締役社長)は17日、亘理町と立地協定を締結した。生産体制強化に向けて約17億円を投じ、亘理中央地区工業団地内に本社工場を移転する。S造平屋約3200平方mの工場・事務所棟などを建設し、設備を一新する。2024年6月の操業開始を目指す。同町の山田周伸町長は「町として万全の態勢で工場建設を支援する。末永く操業してほしい」と同社を歓迎した。

 同社の本社工場は、大隈地区にある亘理中央地区工業団の敷地約1.7haに移転・新設する。工場と事務所となるメインの建屋はS造平屋約3200平方mの規模を計画。その隣に倉庫やタイヤセンターを別棟で建てる。24年6月の操業開始を目標としている。資材や海外から輸入する設備の状況にもよるため、着工は来年早々となりそうだ。

 17日に町役場で開かれた立地協定定締結式で、県仙台地方振興事務所の冨田政則所長ら来賓が見守る中、西井社長と山田町長が立地協定書を交換した。山田町長は「立地のご英断に感謝する。町民ともども大歓迎している。ぜひ地元から新規雇用もお願いしたい。御社の進出は町の発展に大きく寄与するものだ」と歓迎した。

 西井社長は「再生タイヤは省資源化やCO2削減に寄与する製品だ。SDGsやカーボンニュートラルの観点から、今後の需要の高まりを期待している。本社工場を移転し、従業員の働く環境を整え、生産能力の強化を図りたい」と立地の理由を説明した。

 弘進リトレッドはゴム製品の製造・販売業である弘進ゴムの100%子会社。トラック・バスなど大型車両向けの再生タイヤの製造・販売が主力となる。工場移転に合わせ設備を一新し、生産能力を現在の年間5万本から約2倍の8万5000本に増強する。東北・北海道エリアから、関東・中部エリアへの販路拡大も目指す。

 亘理への移転は、常磐自動車道鳥の海スマートICと近接する同工業団地のアクセス性の良さ、顧客ともなる沿岸・臨空に立地する運送・物流基地との親和性の高さなどが決め手となった。

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