新焼却施設を検討 基本計画策定に着手(千葉県市原市)
[2022/2/18 千葉版]
千葉県市原市は、新たなごみ焼却施設の整備に向け、基本計画の策定に乗り出す。2022年度予算案では基本計画策定支援業務で継続費を設定している。新施設の建設候補地や処理方式の選定、PFI等導入可能性調査などに着手し、24年度までに施設基本計画をとりまとめる方針だ。32年度の稼働開始を目指す。
22年度一般会計予算案では、新規事業として、一般廃棄物処理施設整備基本計画策定事業で総額3800万円の継続費を設定。年割額は22年度430万円、23年度2270万円、24年度1100万円となっている。
同市で発生する可燃ごみは、福増クリーンセンター第一工場と第二工場で、焼却処理している。両工場とも老朽化が進んでおり、延命化工事などを施しているものの、第一工場は稼働から38年、第二工場は稼働から28年が経過している。
16年度に八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)に委託した中長期整備方針等策定支援業務で、両工場ともに耐用年数を迎えることから、新施設の稼働を32年度に設定。その具現化に取り組んでいく。
事業期間については、整備内容の検討に3年、事業費の設定や事業者の選定に3年、設計・建設工事に4年をそれぞれ見込んでいる。そのため、22年度に基本計画策定支援業務を委託し、検討を本格化する。
同業務では、基礎調査や現状把握、建設候補地の選定、処理方式の選定、広域化・集約化の検討、PFI等導入可能性調査などを実施し、施設基本計画をとりまとめる。
現施設の処理能力は、第一工場が日量300t(100t×3基)、第二工場が日量220t(110t×2基)。炉の形式は全連続燃焼式焼却炉となっている。
22年度に実施方針
粗大ごみ施設の統合
同市は、福増クリーンセンターの粗大ごみ処理施設を統合し、リサイクルセンターを新設する。22年度は事業者の選定に向け、実施方針の策定を進めるほか、土壌汚染詳細調査に着手する方針だ。26年度の供用開始を目指している。
第一粗大ごみ処理施設(1986年稼働)と第二粗大ごみ処理施設(96年度稼働)は、経年的な劣化などにより老朽化が著しいため、施設を統合し、リサイクルセンターを整備する計画だ。
施設規模(日量)は、リサイクルセンターが切断・破砕施設27t、資源化施設14.7tの計41.7t、ストックヤードが25.2tを想定している。
工事費は、管理棟など仮設・解体2億9000万円、新粗大ごみ処理施設など建設58億9000万円、旧粗大ごみ処理施設の解体3億7000万円、ストックヤードの建設6億1000万円を概算。
事業者選定支援業務は建設技術研究所(東京都中央区)が担当している。