子育て施設が着工 当初予算案 歴史館整備で設計費(鹿嶋市)

[2022/2/17 茨城版]
 鹿嶋市(錦織孝一市長)の22年度当初予算案は、一般会計に前年度当初比1.5%増の239億8000万円を計上する。主な事業には、宮中地区にぎわい創出事業で地域子育て支援センター整備事業の施設整備工事費や歴史資料館整備事業の設計、測量および補償、用地買収費を計上したほか、都市再生整備事業でも市道改良の設計と工事費を予算化。カシマスポーツセンターでは屋根の改修工事を行い、このほか可燃ごみの広域処理事業や新可燃ごみ処理施設建設事業に係る鹿島地方事務組合への負担金も盛り込んでいる。

 一般会計を性質別でみると、普通建設事業費は18億8236万円。地域子育て支援センターや歴史資料館の整備、体育施設の管理および橋りょう長寿命化の事業費が伸びたため、全体では前年度から34.3%の増加となった。

 特別会計は、7会計の合計が対前年度比0.1%増の126億9668万円。企業会計は水道事業の配水池建設工事費の皆増もあり、水道事業と下水道事業をあわせて8.7%増の55億4099万円となった。全会計を合わせた予算総額は、2.0%増の422億1767万円となる。

 新年度の主な事業を見ると、宮中地区賑わい創出事業では地域子育て支援センター整備事業に4億8109万円、歴史資料館整備事業に1億0765万円と、これに連携する鹿島神宮周辺地区の都市再生整備事業に2億1281万円を予算化した。この事業は鹿島神宮周辺の活性化に向けて、関鉄のバスターミナル跡地を含めた民地約2.5haを再開発し、歴史資料館や共同店舗、共同駐車場などを整備する。19年度に内閣府から中心市街地活性化基本計画の事業認定を受け、交付金を活用して24年度までの期間で事業を推進する。

 このうち市民交流センターは、新たに子育て支援施設として旧関鉄バスターミナル跡地駐車場の西側隣接地に建設する。計画段階での規模は敷地面積が約2600平方m、建築物の構造・規模は鉄骨造平屋約900平方mとなる。工事は第1四半期の発注を予定し、23年度からの供用を開始する。

 また、歴史資料館は、鹿島神宮大鳥居前の建物をリノベーションして整備を行う。22年度は設計、測量および補償、用地買収を進めていく。工事は23年度中の着工を予定する。

 都市再生整備事業は、市道0213号線や5492号線の設計と工事、市道5693号線や5695号線の工事のほか、高速バスレーンの測量や用地買収を進める。

 道路関係は、道路維持補修費に2億3511万円を予算化して維持補修工事や路面再生工事を行う。その他の市道整備事業は測量・設計委託料に2316万円、道路改良舗装工事費に7950万円、道路用地取得費に1202万円など計1億1819万円を計上し、幹線道路以外の一般市道を整備する。

 幹線道路整備事業は、市道0105号線(平井)と0151号線(武井)、0155号線(棚木)で社総交を活用した通学路や交通安全施設等の整備を実施するため、1億0100万円を予算化。橋りょう長寿命化事業は1億8300万円で22年度は21橋の定期点検と平井浜1号橋の補修工事設計、平井1号橋・宮中跨線橋の補修工事を予定している。

 新規事業では、体育施設管理費のうちカシマスポーツセンターの屋根改修工事を行うため、改修工事費9240万円と監理委託料380万円を予算化した。

 一般廃棄物広域処理事業は、広域鹿嶋RDFセンターおよび広域波崎RDFセンターの運営・維持管理費などの鹿島地方事務組合への負担金5億8587万円を計上するとともに、新可燃ごみ処理施設の建設事業や関連諸費用にかかる負担金8122万円を支出する。

 水道事業には、新配水場建設費として配水池建設工事費9億5800万円と監理業務委託料2212万円を予算化。新配水場の建設地は宮中4820-1ほかで配水区域は旧鹿島町全域となる。配水池は5700立方m(1池)を2池で計画しており、22年度は1つ目の配水池を整備し、23年度に2つ目を整備する。その後は電気や機械、管理棟、外構などの工事を26年度までで行い、27年4月の供用開始を目指す。

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