コミセンに8.6億円 当初予算案 道の駅で基本構想と計画(那珂市)
[2022/2/16 茨城版]
那珂市の先﨑光市長は14日の定例記者会見で、22年度当初予算案の概要を説明した。それによると、一般会計は218億5000万円で、前年度当初と比べて7.6%上回る過去最大の予算規模となった。予算編成にあたっては、新型コロナウイルス感染症対策を最優先としつつ、都市計画道路など社会基盤の整備、市民の生活環境向上に資する市道の改良・補修などへ効率的な配分に努めた。主な事業には、四中学区コミュニティセンター整備事業に2カ年で総額8億6700万円の継続費を設定したほか、道路改良舗装事業に3億円を投じる。このほか、下菅谷地区まちづくり事業や静峰ふるさと公園魅力向上事業、体育施設整備事業などで工事費を計上したことに加え、複合型交流拠点施設「道の駅」推進事業では基本構想・基本計画策定委託料、関連事業の菅谷飯田線道路整備事業では測量費などを盛り込んだ。
一般会計に占める普通建設事業費は21億1621万円で、四中学区コミュニティセンター整備事業の工事費の計上などにより、対前年度当初比69.9%の高い伸び率となった。
四中学区コミュニティセンター整備事業では2カ年で総額8億6700万円の継続費を設定。新年度には敷地の造成工事を行って、本体工事に入る予定だ。22-23年度で造成・本体・外構工事を実施し、23年度中の完成を目指す。供用開始は23年度末から24年度初めごろを見込む。
コミュニティセンターは、菅谷地内のスーパー「かわねや」東側の9869平方mの敷地に建設する。建物はRC造2階建て、延べ面積1695平方m(1階1148平方m、2階547平方m)の規模で、1階には200人収容の多目的室や会議室2室、和室2室、調理室、児童室、管理事務室など。2階には会議室3室、菅谷まちづくり委員会事務室、市民活動団体支援室などを設ける予定だ。実施設計は桜設計事務所(水戸市)で策定した。
下菅谷地区まちづくり事業では駐輪場整備などに1億0240万円を計上した。この事業は、土地利用を促進して宅地化率を向上させるために、街区道路などの整備を進めている。新年度にはJR水郡線の下菅谷駅前駐輪場の整備を行う。既設の駐輪場は存在しているが、砂利敷きで屋根も無いため、屋根付きの駐輪場を新たに設置する。
複合型交流拠点施設「道の駅」推進事業では、基本構想や基本計画委託料などに3558万円を予算化。この事業は、那珂IC周辺地域開発の一環として道の駅を整備する。22年度には基本構想および基本計画を策定して、事業の具体化を図る予定だ。現在は業者の選定作業を進めており、4月にも基本構想に着手したいとしている。23年度には基本・実施設計を策定し、そのあと本体・外構工事を実施して、25年度ごろの供用開始を目指していく。この事業は県による国道118号の4車線化などで交流人口の拡大が期待されることから、那珂ICを活用したまちづくりを計画した。道の駅は農産物直売所をはじめ、市民交流、防災拠点などの機能を併せ持つ「複合型交流拠点施設」を想定。敷地面積は駐車場を含めて約4ha程度を見込む。
菅谷飯田線道路整備事業は、道の駅推進事業の関連事業として行う。国道118号の拡幅に合わせて那珂ICから国道118号までの延長約2200mの整備を進める。事業費には3650万円を確保した。22年度には測量作業に着手する。
このほか、道路改良舗装事業には、3億0777万円を計上。計画道路や整備基準道路、狭あい道路の整備を実施する。
静峰ふるさと公園魅力向上事業では3361万円を予算化した。新年度には桜の木の更新やイルミネーションの整備などを行う。体育施設整備事業では2750万円を計上。対象はふれあいの杜公園テニスコートで、施設の老朽化を受けて改修工事を予定している。