文化複合施設に着工 国体開催へ運動公園を整備(矢板市予算案)
[2022/2/15 栃木版]
矢板市はこのほど、2022年度当初予算案を公表した。一般会計は前年度当初比7.0%増の139億2000万円で、うち普通建設事業費は68.9%増の16億8008万円となった。建設関連の主な事業は、再エネ導入計画の策定、国体に伴う矢板運動公園の整備、東小学校長寿命化改修基本計画などを挙げている。また文化スポーツ複合施設は、2カ年の建設事業に着手する。
主な事業をみると、新規事業では地域再エネ導入計画策定支援及び地球温暖化対策実行計画(区域施策編)策定業務委託に1200万円を計上した。国の2050年カーボンニュートラル構想を見据え、脱炭素化に向けた地域再エネ導入計画を策定するほか、同計画の資料を活用して、地域再エネ導入目標などの環境施策に係る地球温暖化対策地方公共団体実行計画を策定する。
地域おこし協力隊活用による林業振興には、1660万円計上。市有林や市管理林道、森林経営管理制度に基づき、市が受託する森林などの管理活動、農山村での事業継承の可能性調査、森林技術指導者や市林業・木材産業成長化推進協議会の構成団体によるスキルアップ研修などを行う。
矢板運動公園内施設整備は、国体に向けて舗装を中心とした管理道路・園路改修や陸上競技場駐車場整備と、東屋3棟の修繕などを行うため、6000万円を計上する。新年度早期にも着手して、8月盆前の工事完了を目指す。
小学校施設大規模改修事業には1310万円を配分して、矢板小学校の体育館トイレ改修実施設計と東小学校の長寿命化改修工事基本計画策定を委託する。東小学校は23年度に基本設計、24年度に実施設計や仮設校舎設置、25~27年度に校舎や体育館の整備を行い、27年度中の完成を目指す。概算事業費は30億円を見込んでいる。
教育施設はこのほか、矢板中学校体育館屋根・外壁改修実施設計に400万円、生涯学習館駐車場舗装改修工事に1700万円を計上した。
文化スポーツ複合施設建設工事は、2年間の概算建設事業費に15億8900万円を見込み、このうち22年度当初予算には7億6580万円を計上した。建設地はとちぎフットボールセンター敷地内で、設計はフケタ設計(宇都宮市)が担当。4KカメラやAIなどの最新デジタル技術を導入した「未来体育館」とし、防災、省エネ、バリアフリー、地場産材の採用などに取り組む。2階建て・延べ床2900平方mの施設内には、多機能ホールやアリーナ、ランニングコースなどを設置する。22~23年度の2カ年で工事を行い、23年度末の完成を目指す。
道路新設改良費は、3億7000万円を計上して市道木幡・安沢1号線2期工区、109号線、泉・長井1号線、長井・幸岡1号線を整備する。
企業会計では、水道事業の施設整備費に4億3400万円を確保して、老朽管更新や水道施設整備を進める。下水道事業の管渠建設改良費には1億4700万円を予算化し、管渠築造工事や汚水桝設置工事に充てる。=2面に建設関連主要事業