汚泥燃料化に債務200億円 千葉中央コミセン再整備へ設計(千葉市)
[2022/2/15 千葉版]
千葉市の神谷俊一市長は14日、記者会見を開き、2022年度当初予算案を発表した。一般会計の予算規模は前年度比4.7%増の4884億円。汚泥固形燃料化事業や下田最終処分場の浸出水処理施設建替で事業者の選定を進めるため、債務負担を設定したほか、千葉中央コミュ二ティーセンター再整備や新設校の建設に向けた設計、ZOZOマリンスタジアムのあり方検討などに着手する方針だ。
普通建設事業費は前年度比40%増の632億8800万円。新庁舎の整備や千葉公園の再整備、環境保健研究所の移転、新清掃工場の建設など、大型事業がピークを迎えることから大幅に増加している。
特別会計は前年度比4.7%増の4411億5300万円。市全体の予算総額は同4.7%増の9295億5300万円となっている。
新規事業をみると、千葉中央コミュ二ティーセンター再整備に2億5100万円を配分。耐震性を確保した上で、引き続き公共利用するため、基本設計や立退料算定調査などを進めていく。
新児童相談所の基本計画策定で1000万円を予算化。増加、複雑・困難化する児童虐待に対応するため、新たな児童相談所の開設に向け、基本計画の策定に着手する方針だ。
次期最終処分場の整備に1430万円を計上するとともに、2200万円の債務負担を設定する。新内陸最終処分場の埋立完了を見据え、次期最終処分場の整備に向けて、建設候補地の検討に着手する。
ZOZOマリンスタジアムのあり方検討に3000万円を充てる。老朽化が進むZOZOマリンスタジアムの今後のあり方を検討するため、基礎調査を実施する。
花見川図書館とこてはし台公民館の複合化に5億2253万円を計上。老朽化した花見川図書館を大規模改修し、こてはし台公民館の機能を加えた複合施設として整備する。
継続・拡充事業をみると、下水道汚泥固形燃料化事業では200億円の債務負担を設定し、事業者の選定を進めていく。老朽化した南部浄化センター汚泥焼却施設の更新に合わせ、燃料化施設をDBO方式で整備し、製造する燃料化物を燃料として利用する。
下田最終処分場の浸出水処理施設の建て替えでは56億1900万円の債務負担を設定する。老朽化した施設の建て替えをDBO方式で進めていく計画で、事業者を選定する。
新設校の建設では1億1300万円を予算化。住宅開発が進む幕張新都心若葉住宅地区に新設校を建設するため、基本設計や実施設計などに着手する方針だ。
中等教育学校の整備に1億1700万円を計上するとともに、6億円の債務負担を設定。稲毛高等学校・附属中学校の稲毛国際中等教育学校への移行に伴い、老朽化した校舎などを全面的に改修する。
特別史跡加曽利貝塚の史跡など整備に2億4200万円を配分するとともに、3550万円の債務負担を設定する。便益施設の新築工事などを進めるとともに、新博物館の整備運営事業者選定アドバイザリー業務や整備用地の現況測量を委託する。
道路整備では東寺山町山王町線(長沼・六方地区工業地域)などに14億2644万円、街路整備では塩田町誉田町線や磯辺茂呂町線(園生町地区)、誉田駅前線、幕張本郷松波線、南町宮崎町線などに44億3240万円を配分したほか、検見川・真砂スマートIC(仮称)の整備に向けた詳細設計など6600万円を盛り込んでいる。