[2022/2/10　栃木版]

　那須塩原市は9日までに2022年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度当初比で4.3％増の511億円となった。普通建設事業費は、36.2％増の42億0323万円。主な建設関連事業は道路整備事業などのほか、青木地区でのゼロカーボン街区構築、都市計画道路3・3・4号那須野東通り整備計画事業、学校の特別教室エアコン設置、黒磯文化会館の電気設備改修を挙げている。箒根地区に設置する義務教育学校は、校舎改築工事や体育館改築設計などに着手する。＝2面に主要建設関連事業と予算額

青木地区は脱炭素街区構築へ

　建設関連の主な事業は、新庁舎整備事業に275万円を計上し、基本計画を一部改訂して基本設計・実施設計の業者選定に着手する。那須塩原駅周辺まちづくり総合調整事業は、1642万円を計上。駅周辺整備に係るまちづくりビジョンで示す将来像の実現に向けて、事業者などへのヒアリングなどを実施する。

　脱炭素社会構築事業は、1億2783万円を計上した。再エネ設備導入に向けた調査などのほか、青木地区で再生可能エネルギーの地産地消や災害時の回復力強化などを実現するゼロカーボン街区構築のための詳細設計に着手する。

　中山間地域活性化事業には5845万円を計上し、青木ふるさと物産センター建て替えに向けた実施設計や外構設計などを実施する。林道橋梁の定期点検や耐震補強工事などを行う林道整備事業は、4494万円を計上。公園整備では、鳥野目河川公園木道改修工事や公園長寿命化計画策定などに6199万円を配分している。

　道路は、社会資本整備総合交付金事業に1億3670万円を計上し、新南下中野線などを整備する。また防災・安全交付金事業には3954万円を計上し、下長田265号線などの整備を計画。地方創生道整備交付金事業には4億0500万円を計上し、石林通り線などを整備する。このほか、第2次道路整備基本計画の改訂に330万円を配分した。

　JR那須塩原駅北でJR東北線を横断する都市計画道路3・3・4号那須野東通り整備計画事業は、3616万円を計上した。国道4号までアクセスする延長約700m(W22～37m、4車線)を整備し、両側に歩道(W3.5m)も設置する計画で、22年度は予備設計や道路調査を行う。

　小学校施設整備事業には4億6807万円を計上し、特別教室エアコン設置工事などを実施する。関谷小学校に設置予定の箒根学園(箒根地区義務教育学校)整備事業には、9億8966万円を予算化し校舎や体育器具庫の新築工事、体育館改築設計などを行う。なお、既存校舎改修工事は21年度3月補正予算案に事業費を計上した。

　中学校では、特別教室エアコン設置工事などに2億3565万円を計上する。黒磯文化会館整備事業には2億5421万円を計上し、電気設備改修に着手する。

　特別会計は、温泉事業が4.2％増の9832万円とし、第2・第3配湯所の効率化改修設計などを実施する。

　企業会計の水道事業の資本的支出は26.3％減の13億0518万円で、石綿セメント管更新事業などのほか、鳥野目浄水場で更新設計や導水管布設替工事を実施する。下水道事業の資本的支出は、6.9％増の18億6459万円。管渠整備などのほか、水処理センターで耐震診断や新機械棟の詳細設計を行う。