新庁舎建設の設計 プロポーザル手続きを開始(桜川市)
[2022/2/9 茨城版]
桜川市は4日、「新庁舎建設事業基本設計・実施設計業務」に係る公募型プロポーザルを公示した。委託金額の上限は1億3066万円とし、履行期間は23年8月31日までに設定。入札参加形態は2者以上のJVとし、現地説明は3月18日、参加表明書は3月25日午後5時まで受け付ける。新庁舎建設の概算事業費は42億4000万円と試算。ただし、原材料費が高騰した場合には47億4000万円まで変更する見込み。23年11月に着工し、25年12月の開庁を目指す。
業務内容は、新庁舎の建設設計をはじめ、東庁舎大規模改修設計や西庁舎解体設計、関連施設解体・移設設計などを行う。なお、関連施設はバス車庫や建設資材置場兼車庫、東車庫兼書庫、西車庫、車庫兼物置、シルバー人材センター(2階建て、293平方m)、記念碑などを指す。
設計の際には、▽防災拠点としての計画性▽市民サービスの向上につながる空間構成▽機能性と経済性の両立および計画の実現性▽地形を活かした配置計画▽仮設計画▽その他独自提案の内容が優れていること──を重視して審査する。
入札参加形態は、関東圏(茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県)に本店がある事業者と、茨城県内に本店を有する事業者で結成された2者以上の設計共同体に設定。参加資格は、建築士法に基づく一級建築士事務所の登録や、市の設計業務に係る入札参加有資格者もしくは、候補となった場合、随意契約締結時点までに入札参加資格を取得することなど。業務実績としては、11年4月以降に、日本国内で延べ4000平方m以上の規模となる庁舎の新築工事の設計を行ったことなどが求められる。
設計者選定のスケジュールは、質疑の受付が3月28日まで、技術提案書の提出期限は4月8日とする。書類による第1次審査は4月16日に行い、「桜川市新庁舎建設事業設計者選定委員会」で5者程度を選定して21日ごろに結果を通知する。プレゼンテーションとヒアリングによる第2次審査は5月7日に実施し、審査結果は17日に通知、5月下旬に業務委託契約を締結する予定だ。
新庁舎建設事業は、既存庁舎の老朽化や分散化、耐震性不足などの問題を解決するために計画。本年度は「新庁舎建設検討委員会」でまとめた基本構想をもとに、柴建築設計事務所(水戸市)で基本計画を策定した。
新庁舎は本庁舎方式を採用。建設場所は大和庁舎の敷地を中心とした周辺の市有地約2万1900平方mとなる。既存庁舎が立地する敷地Aを中心に、敷地Bおよび敷地Cの高低差を活かした設計とする。また、地元住民への利便性の観点から、岩瀬地区と真壁地区には支所を設置していく。
建物の構造はPCを含めたRC造またはS造、SRC造を想定。構造方式は耐震構造、制震構造、免震構造の3つの選択肢から耐震安全性や維持管理、建設工事費、工期などを総合的に判断して選択する。
庁舎全体の規模は既存の大和東庁舎(RC造3階建て、延べ1100平方m)と新庁舎をあわせて延べ9000平方mを確保する。そのため、新庁舎は約7900平方mの規模になる見込み。階数については、4階建てを想定する。なお、大和東庁舎部分については、大規模改修を実施していく。
敷地内には公共交通バスの転回用ロータリーを確保し、アプローチなど周辺施設との調和に配慮する。駐車場は敷地内に公用車駐車場(100台・面積2500平方m)、来庁者駐車場(150台・面積3750平方m)を設けるほか、職員・議員駐車場(400台・面積1万平方m)は立体駐車場の建設を検討する考えだ。
今後のスケジュールは、22-23年8月末までに基本・実施設計をまとめ、23年11月-25年9月で新庁舎建設工事と外構工事を実施。25年10-11月に開庁準備作業を行い、25年12月の移転・開庁を見込む。
プロポーザルの問い合わせは、市長公室企画課公共施設建設室(電話0296-58-5111)まで。