宮城県制150周年はハートフルに 11年連続1兆円超え 通常分は過去最大(2022年度予算案 宮城県)
[2022/2/8 宮城版]
2022年度は「第2期復興・創生期間」の2年目となり、震災復興の残事業が継続される。それと同時に、宮城県は県制150周年の節目に合わせて「富県躍進」の政策を推し進めていくために、将来への足がかりとなる政策にも積極的に取り組んでいく。記者会見で新年度予算案への思いを込めた村井嘉浩知事は、そのキャッチフレーズを「宮城の未来を育むハートフル予算」と銘打った。
一般会計のうち、通常分は1兆0867億9622万円を計上。通常分としては過去最大額となる見通し。新年度も新型コロナウイルスへの対応費などを手厚く盛り込む考え。一方、震災対応分は278億4358万円を計上。ハード事業がほぼ終息していることから、前年度より32.1%の大幅な減少を見込む。
一般会計に占める普通建設事業費は1028億5151万円を計上。前年度より1.2%増え、2年ぶりに増加する。反対に災害復旧事業費は東日本台風の対応費などが減少するため、前年度より69%減の81億2908万円を計上した。
一般会計に特別会計、公営企業会計などを合わせた予算総額は1兆5884億1804万円。前年度より5.7%の増加を見込む。
計上した主な事業費を見ると、高等技術専門校の再編事業には、新規に高等技術専門校再編整備費を計上。仙台市内への集約に向けて、設計業務の委託費などに9220万円を計上した。
公共施設の再編では、県民会館とNPOプラザみやぎの移転改築事業に、次年度分の設計委託費など3億6970万円を計上。同事業では現在、委託者の選定に向けてプロポーザルの手続きが進んでいる。県立がんセンターなど4病院の再編には、仙台医療圏の構想を検討する事業費として8360万円を計上した。
船形の郷の再整備事業には、施設の改築費などとして16億5277万円を計上。栗原警察署(仮称)の新築と岩沼警察署の改築には、工事費などに6億0610万円を計上した。
新・災害に強い川づくり緊急対策費には、堤防整備費などに12億0960万円を計上。道路橋梁の維持管理におけるAIなどの実証に向けて、新規に1100万円の事業費を盛り込んだ。
2022年度予算案は2月14日開会の宮城県議会2月定例会に提出する。
■県 2022年度予算案 | (単位:万円) |
会計区分 | 予 算 額 | 前年比 (%) |
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一 般 会 計 | 1兆1146億3980 | 5.8 | |
うち、普通建設費 | 1028億5151 | 1.2 | |
うち、災害復旧費 | 81億2908 | △69.0 | |
特 別 会 計 | 4315億8933 | 8.6 | |
準公営企業会計 | 70億1525 | 1.5 | |
公営企業会計 | 351億7365 | △21.9 | |
総 額 | 1兆5884億1804 | 5.7 |
※1万円未満切り捨て |