山武東総道路三期に301億円 旧江戸川で120億円投じ橋梁新設(千葉県)
[2022/2/8 千葉版]
千葉県県土整備公共事業評価審議会(会長・轟朝幸日本大学理工学部教授)が7日、オンライン形式で開かれ、道路事業2件の事前評価、土地区画整理事業の再評価をそれぞれ審議し、了承された。山武東総道路三期は301億円、旧江戸川橋梁(仮称)新設事業は120億円を概算。いずれも2022年度の事業着手を目指している。
事前評価の対象となったのは、道路事業の一般国道126号山武東総道路三期と旧江戸川橋梁(仮称)新設事業の2件。新規事業化に向け、計画段階で事業着手の必要性や妥当性を評価した。
山武東総道路三期は、銚子連絡道路の一部を構成し、匝瑳市横須賀地区から旭市イ地区までの延長13kmが対象となる。2車線で幅員は9.5m。道路規格は第3種第2級、設計速度は時速60km。全体事業費は301億円を概算している。
事業期間は2022年度から31年度までの10年間。22年度~25年度に調査・設計、23年度~28年度に用地取得をそれぞれ進め、26年度に本工事に着手し、31年度末の供用開始を目指す。
費用便益比は1.3。県内外との交流連携の強化や交通混雑の緩和、救急医療活動の支援、防災などの効果が期待されるため、「22年度から事業に着手し、早期の整備を図る」と総合評価した。
旧江戸川橋梁(仮称)新設事業は、旧江戸川に架設し、市川市押切地区と東京都江戸川区一丁目を結ぶ橋梁を東京都と共同で整備する計画。延長は約800mで、幅員は渡河部15m、一般部26m。道路規格は第4種第1級で、設計速度は時速40km。全体事業費は120億円。このうち本県分は89億円を見込んでいるという。
事業期間は2022年度から31年度までの10年間。22年度~26年度に調査・設計、23年度~26年度に用地取得を実施し、26年度から本工事を進め、31年度末の供用開始を目指している。
費用便益比は1.9。周辺地域の交通緩和が図られ、救急活動や防災などの効果が期待されるため、「22年度から事業に着手し、早期整備を図る」とした。
土地区画整理事業については、木更津市の金田西地区で事業計画を変更することに伴い、再評価を審議した。事業期間について、地権者との交渉に時間がかかったことに伴い、宅地造成とインフラ整備が遅延したため、3年延伸し、26年度までとする。
総事業費は45億円増額し、296億円とする。主な要因として、建設労務費や資機材価格の上昇、道路や水道工事の仮設費用の増、事業期間の延伸に伴う維持管理費の増を挙げている。
事業の進ちょく率は、総事業費(金額ベース)で82%、建物移転(戸数ベース)で98%、整備着手(面積ベース)で90%となっている。
費用便益比は、事業全体が1.03、残事業が3。「事業を継続し、本県の新たな玄関口にふさわしいまちづくりを推進する」との対応方針案が了承された。