足利高整備に32億円 県の新年度一般会計予算 2年連続で1兆円台に(自民党要望への回答)
[2022/2/5 栃木版]
県の2022年度一般会計当初予算が、1兆0086億円程度となることが分かった。福田富一知事が3日、自民党県連から要望された重点81事業、総額2127億9636万円について、政調上乗せ分40億2696万円を含めて満額回答した。県土整備、農政、環境森林の3部が進める公共事業費(関連調査費を含む)に737億7340万円を措置するほか、緊急防災・減災対策事業や足利高校整備事業費、県立学校施設長寿命化推進事業費などを計上。このほか、県の2月補正予算案では国補正予算を踏まえ、新型コロナウイルスへの対応のほか防災・減災、国土強靭化に向けた公共事業費の速やかな執行を図る経費として、351億円を追加計上することも明らかとなった。
2月補正案にも強靭化など351億円
新年度予算案の規模1兆0086億円程度は、本年度当初の1兆0154億円から68億円程度減少するものの、2年連続で1兆円の大台を超える見通し。22年度当初予算では「政策経営基本方針」重点事項を積極的に展開するとともに、「とちぎ未来創造プラン」と「とちぎ創生15戦略・第2期」を着実に推進する。
個別の回答額や内容をみると、「防災・減災対策等の推進」については引き続き東日本台風による災害からの復旧・復興を最優先課題とし、河川の改良復旧の計画的な執行に努める。また、緊急防災・減災対策事業で堆積土の除去を進め、河川の構造物周辺や屈曲部で対策を推進する堤防強化緊急対策プロジェクト事業の早期完了を目指す。さらに、崩壊した林地の早期復旧に全力をあげるとともに、県流域治水プロジェクト推進事業、農業水利施設の防災・減災対策、田んぼダムなどの流出抑制対策も推進する。
重点事業のうち、県土整備部には公共事業費460億8946万円、県単公共事業費138億4587万円、公共事業関連調査費5億円を予算化。また、緊急防災・減災対策事業費には17億円、堤防強化緊急対策プロジェクト事業費には28億円、県流域治水プロジェクト推進事業費には2億6775万円を予算化している。
農政部については、公共事業費85億6541万円、県単公共事業費2億4742万円と公共事業関連調査費2000万円を措置する。環境森林部は公共事業費41億9835万円と、県単公共事業費に3億0687万円を配分する。
信号機および道路標示・標識の新設・更新では、交通安全施設整備費として18億2906万円を予算化。交通実態や老朽化などの状況を勘案しながら計画的に推進し、安全・安心な交通環境の確保を図っていく。
足利高校整備事業費には32億6789万円を予算化して、「第2期県立高等学校再編計画」に基づく新校舎の建設やグラウンドの整備など必要な施設整備を行う。県立学校の老朽化対策では長寿命化推進事業費22億5897万円を計上し、「県立学校施設長寿命化保全計画」などに基づいて劣化状況を十分に把握しながら、予防保全を中心とした整備を図っていく。
このほか、南摩ダム関連事業費25億2115万円やそれに伴う地域振興施設の水と緑の南摩の里整備費に1億円、24年度4月開校に向けて建築工事に着手する県林業大学校(仮称)の整備費に4億6008万円、老朽化が進むとちぎテレビのデジタル設備改修のため県域テレビ局設備整備事業費に6億6600万円、子ども総合科学館のリニューアルに向けた大規模改修費に1億1629万円などを予算化する。
建設関連事業予算額は次の通り。(単位・万円)
【保健・医療・福祉施策の充実について】
▽新型コロナウイルス感染症医療提供体制整備事業費=312億1700
▽介護基盤整備等事業費=26億8260.5
▽社会福祉施設等整備助成費=6億6077.8
▽子ども総合科学館大規模改修費=1億1629.7
【安全・安心な県民生活の確保について】
▽公共事業費(環境森林部)=41億9835.9
▽県単公共事業費(環境森林部)=3億0687.4
▽公共事業費(農政部)=85億6541.1
▽県単公共事業費(農政部)=2億4742
▽公共事業関連調査費(農政部)=2000
▽農村防災力強化事業費(一部公共・一部再掲)=3564.7
▽公共事業費(県土整備部)=460億8946.7
▽県単公共事業費(県土整備部)=138億4587.3
▽公共事業関連調査費(県土整備部)=5億0000
▽緊急防災・減災対策事業費=17億0000
▽堤防強化緊急対策プロジェクト事業費=28億0000
▽栃木県流域治水プロジェクト推進事業費(一部公共・再掲)=2億6775
▽南摩ダム関連事業費(一部公共・再掲)=25億2115.8
▽水と緑の南摩の里整備費=1億0000
▽鉄道駅バリアフリー化整備助成費=2500
▽交通安全施設整備費=18億2906.1
【とちぎの未来創生に向けて】
▽とちぎUIJターン・定住促進・関係人口創出事業費=1億0560.7
▽県域テレビ局設備整備事業費=6億6600
【県内経済の活性化について】
▽カーボンニュートラル実現に向けた産業成長推進事業費=1億3407.3
▽カーボンニュートラル推進事業費=5億0146.5
▽企業立地推進補助金=22億4642.1
▽国立公園満喫プロジェクト推進事業費(一部公共・一部再掲)=4億6975.4
【農林業の振興について】
▽園芸大国とちぎづくりフル加速推進事業費=10億7505.1
▽農業気象災害対応力強化事業費=870.8
▽とちぎグリーン農業推進事業費=3662.8
▽地域ぐるみの総合的な鳥獣対策促進事業費=4億0463.1
▽鳥獣から農作物を守る対策事業費=1億2514.4
▽とちぎの元気な森づくり県民税事業費(一部再掲)=9億4203.9
▽森林環境譲与税事業費=5億2299.3
▽とちぎ材の家づくり支援事業費=1億4598.4
▽栃木県林業大学校(仮称)整備費=4億6008.3
【環境対策の推進について】
▽気候変動適応推進事業費=1980
【教育行政の推進について】
▽足利高校整備事業費=32億6789.4
▽県立学校施設長寿命化推進事業費=22億5897
▽GIGAスクール運営支援センター整備事業費=9547.2
【いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会の成功に向けて】
▽国体施設整備助成費=10億2910.2