海匝地域3地区に庁舎集約 合同庁舎の設計着手へ (千葉県)
[2022/2/5 千葉版]
千葉県は、海匝地域で合同庁舎の再整備に乗り出す。老朽化が著しい海匝地域の庁舎を集約化し、銚子、旭、匝瑳の各地区に新庁舎を建設する計画。2022年度予算案では、基本設計や地質調査で限度額1億0400万円の債務負担を設定している。23年度から実施設計を進め、25年度の着工を目指す。
海匝地域では県の出先機関の多くが老朽化し、耐震性能が低い状況であることから、県有建物長寿命化計画に位置付け、整備の検討を進めてきた。
海匝地域の地理的条件や、出先機関が銚子、旭、匝瑳の3市に配置され、それぞれの機能を果たしてきたことなどを踏まえ、県民の利便性や行政の効率性を確保する視点で検討。その結果、3地区でそれぞれ庁舎を集約し、新たな合同庁舎を建設する方針だ。
銚子地区では旭県税事務所銚子支所の敷地に新庁舎を建設し、旭県税事務所銚子支所、海匝保健所(健康福祉センター)、銚子土木事務所の3庁舎を集約化する。
施設規模は、事務所棟が延べ1770平方m、車庫・倉庫棟が延べ480平方m。総事業費は20億円を概算している。22年度予算案では、既存庁舎の解体設計に1159万円、土壌調査に1290万円を計上したほか、基本設計と地質調査で限度額3300万円の債務負担を設定する。
旭地区では、海匝合同庁舎を旭高等技術専門校グラウンド敷地に建て替える。入居機関は海匝地域振興事務所、旭県税事務所、海匝農業事務所、北総教育事務所海匝分室とする。
施設規模は、事務所棟が延べ2340平方m、車庫・倉庫棟が延べ1140平方m。総事業費は23億円規模を想定している。22年度予算案では、基本設計と地質調査で限度額3500万円の債務負担を設定している。
匝瑳地区では、県有地の匝瑳市分庁舎敷地に新庁舎を建設し、海匝保健所(健康福祉センター)八日市場地域保健センター、海匝農業事務所、海匝土木事務所の3庁舎を集約化する。
施設規模は、事務所棟が延べ2340平方m、車庫・倉庫棟が延べ640平方m。総事業費は20億円を見込む。22年度予算案では、土壌調査に700万円を配分したほか、基本設計と地質調査で限度額3600万円の債務負担を設定する。
県資産経営課によると、3地区とも22年度に基本設計に着手し、23年度から実施設計を進め、24年度までにとりまとめる方針。それらの成果を踏まえ、25~26年度に工事を進めていく方向で検討している。