事業期間を5年延長 小山栃木都賀線 大宮町工区の街路事業(県都市整備課)
[2022/2/4 栃木版]
県都市整備課が整備を進めている小山栃木都市計画道路3・3・3号小山栃木都賀線の栃木市大宮町工区が、このほど開かれた県公共事業評価委員会(委員長・山岡暁宇都宮大学地域デザイン科学部教授)で、事業の継続を「妥当」と判断された。今回の事業再評価では、事業期間を当初計画の2021年度から26年度へ5年延長し、全体事業費も33億円の計画から36億2000万円に増額。現計画での事業継続が認められたことから、土地収用法の適用も視野に引き続き用地の取得を進め、26年度の事業完了を目指す。
この路線は、小山市から栃木市東部を経由して北関道自動車道都賀ICに至る、延長16.4kmの都市間連携強化に資する都市計画道路。今回の事業箇所は、主要地方道宇都宮栃木線および都市計画道路3・4・203号今泉泉川線を結ぶ区間で、栃木市街地の外環状線の一部を担い都市の外郭を形成している。
現在、栃木市の市街地では東側の道理ネットワークが脆弱であることから、中心市街地に通過交通が流入し、大町交差点や万町交番前交差点などで朝夕を中心に慢性的な渋滞が発生している。また、大宮北小学校の通学路となっている市道は歩道が未整備であるため、自動車と通学児童などが錯綜し、非常に危険な状況となっている。
このため県は、小山栃木間の連携強化や都賀ICなどへのアクセス強化をはじめ、中心市街地に流入する通過交通を分散することによる交通渋滞の緩和や沿道の環境改善、通学児童など歩行者の安全確保を目的として、バイパスの整備を行っている。
事業の内容は、主要地方道宇都宮亀和田栃木線の平柳町工区(延長1300m、暫定2車線)から南側へ、栃木市今泉町1丁目から平柳町3丁目までの総延長1242mを暫定2車線で整備する。14年度に事業採択されて、15年度から用地取得、18年度から工事にそれぞれ着手している。
現在、用地については事業費ベースで97%を取得済みで、工事は道路改良工事や歩道橋工事など78%を実施済み。21年度末時点の投資事業費は32.6億円で全体事業費の90%、うち用地補償費は22.6億円を投じている。
今回の事業再評価にあたっては、事業期間を26年度まで5年間延長するとともに、全体事業費を3億2000万円増額して36億2000万円に、うち用地補償費を2億2000万円増額して25億4000万円に変更。同課は都市の骨格を形成する「外環状線」の一部として都市計画の諸手続きを経て事業を実施しており、大部分の用地を既に取得しているとして現計画での事業継続を求め、委員会で承認された。
今後は用地取得や工事を推進して、26年度の事業完了を図る方針。また、再生骨材や再生アスファルト合材を積極的に活用するほか、建設発生土の公共工事間流用に努めるなどでコスト縮減を図るとしている。
なお、この大宮町工区のさらに南側についても、今泉町工区として暫定2車線整備に22年度から着手する方針。大宮町工区から主要地方道栃木小山線の卒島II工区まで、総延長は栃木環状線2460mと栃木小山線1240mをあわせ3700mを、31年度までの期間で整備する。