新設校に75億円 当初予算案 センタービルで改修工事(つくば市)

[2022/2/4 茨城版]
 つくば市の五十嵐立青市長は3日、定例記者会見で新年度当初予算案の概要を説明した。それによると、一般会計は対前年度当初比13.2%増の1015億3200万円で、4年連続で過去最大の予算規模となった。大幅増の要因として、人口増加に伴う民生費と小・中学校5校の建設費を計上した教育費が増額したことが挙げられる。主な事業として、みどりの南小学校・中学校(仮称)建設事業に75億円、みどりの学校プール建設事業に27億円、つくばセンタービルリニューアル事業に9億円、サステナスクエア燃焼炉耐火壁修繕事業に10億円の継続費を設定。このほか、茎崎地区幼稚園移転改修事業やスケートボードパーク整備事業で工事費を計上した。

 一般会計歳出の性質別内訳をみると、普通建設事業費は214億1193万円で、前年度当初と比べて91%の高い伸び率となった。一般会計に特別会計5会計と企業会計2会計を加えた予算総額は1622億6715万円で、前年度当初比8.5%の増となっている。

 みどりの南小学校・中学校(仮称)建設事業は、2カ年で総額75億0239万円の継続費を設定。22年度に着工し、24年4月の開校を目指す。

 この学校は、みどりの学園義務教育学校の分離新設校として建設するもので、常磐自動車道の南側、みどりの南の6万1181平方mの敷地に建設する。小学校は25クラス程度、中学校は5クラス程度の規模を想定している。施設の構造・規模は、小学校の校舎がRC造3階建て、延べ約8000平方m、中学校の校舎はRC造3階建て、延べ約4000平方mを見込む。設計は根本英建築設計事務所(土浦市)・常総企画(つくば市)で策定している。

 みどりの学校プール(仮称)建設事業では、2カ年で総額27億3837万円の継続費を設定した。22-23年度で建設工事を実施し、みどりの南小・中学校(仮称)の開校に併せて24年4月の供用開始を目指す。

 この事業はTX沿線地区の一部の学校プールを集約して、通年利用可能な屋内温水プールを建設するもの。建設場所はみどりの南で、敷地面積は2万5000平方m。近隣の小中学校11校の利用が想定されている。プールは同時に8クラス程度の利用が可能な施設とし、学校の授業で使用しない時間帯には市民へ一般開放する予定だ。建物の構造・規模はRC造およびS造平屋約2950平方m。内部には25mのメインプール×2槽と幼児用の円形プール、更衣室などを設置する。2槽のプールのうち、1槽は可動床とし、低学年にも対応可能とする。設計は岡野建築設計事務所(つくば市)・増山栄建築設計事務所(つくば市)JVが担当した。

 つくばセンタービルリニューアル事業では改修工事費に22-24年度の3カ年で総額9億0093万円の継続費を設定した。この事業は、研究学園都市のシンボルとして長年親しまれている施設の老朽化や設備の更新などに対応するもの。公共施設の再整備を行って新たな市民活動の場を創出するとともに、駅前にふさわしい持続可能な都市の拠点としてリニューアルする。実施設計は坂倉建築研究所(東京都港区)・andHAND建築設計事務所(つくば市)JVが担当している。

 サステナスクエア焼却炉耐火壁修繕では、工事費に22-23年度の2カ年で10億1813万円の継続費を設定。この事業は、ごみ処理施設「つくばサステナスクエア」の焼却炉内部の耐火壁修繕工事を実施する。ごみ処理施設は1997年に建設したもので、老朽化に伴い22年度に修繕工事へ着手する。焼却炉の1日あたりの最大処理量は375t(125t×3炉)。3炉のうち1炉ずつ修繕工事を行う。設計は中日本建設コンサルタント(東京都千代田区)が担当した。

 このほか、道路・街路・橋梁・河川等整備事業には17億5783万円を計上。橋梁4橋の長寿命化を行うとともに、25路線の新設改良工事、都市計画道路酒丸上沢線の改良工事などを実施する。

 茎崎地区幼稚園(仮称)移転改修事業では工事費に1億9973万円を予算化。園舎の老朽化に対応するとともに、3歳児の受け入れのために、高崎幼稚園と岩崎幼稚園を統合して茎崎第三小学校の空き教室に移転する。

 また、スケートボードパーク事業では、設計委託料423万円や工事費4974万円などを盛り込んだ。これは流星台にスケートボードパークを整備するもので、23年4月のオープンを目指す。

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