習志野文化ホールの再建設基本構想案 座席数は1200~1500席に
[2022/1/28 千葉版]
習志野市は、1月27日開催の「習志野文化ホール再建設基本構想等検討専門委員会」(委員長・廣田直行日本大学生産工学部建築工学科教授)で、基本構想の検討状況を明らかにした。現ホールの設置理念を踏襲する記述を追加するともに、「1500席」としていた座席数を「1200~1500席規模」に変更、民間資金の活用など事業手法を提示している。今後は、同委員会の意見を踏まえ、さらに基礎的条件などを整理。2月に市長名で教育委員会と社会教育委員会に意見を求め、年度内に基本構想案を策定、4月にパブリックコメントを実施する予定だ。次回、第4回会合は5月下旬に開催する。
第3回会合では、市が提示した基本構想の修正案をふまえ、座席数、ステージ形式、建設候補地について主に意見を交わした。
座席数は当初、ヒアリングの結果などを踏まえ1500席としていたが、3カ年の観客数別公演数実績で、1350人未満の公演が全体(649公演)の約8割(527公演)を占めていること、敷地面積やコストの制約などを踏まえ、「1200~1500席規模」に修正した。最終的な座席数は、基本計画、基本設計で決定していく。
ステージの形式は、現ホールと同様の形式を望む声が多かったことなどから、舞台袖のある「プロセニアム(額縁)形式」を想定。建設候補地については、JR津田沼駅南口と旧庁舎跡地の2案について、長所と短所を比較して提示した。
委員からは、工事で使えない期間が長引くことへの懸念。児童生徒がコンクールで優秀な成績を収めるなど、「音楽のまち習志野」のシンボルとして、現地建て替えを支持する意見などがあった。
津田沼駅南口エリアでは、野村不動産が複合商業施設「モリシア津田沼」一帯を再開発する構想を同市に提案。25年度以降に解体、工事に着手する再開発のスケジュール案を示している。
習志野文化ホールは、同社との協議状況や、施設の老朽化をふまえ、指定管理期間が終了する23年4月から休館する予定だ。
現習志野文化ホールは、26億円余を投じて第3セクター方式で建設。1978年に竣工した。延床面積は9903平方m(ホール部分は6921平方m)。客席数は1475席。