伊藤忠グループと優先交渉 総合体育館の整備事業(宮城県 柴田町)

[2022/1/25 宮城版]
 柴田町は、仮称・総合体育館整備事業の優先交渉権者に伊藤忠商事(本社・東京都港区)を代表とするグループを特定した。同グループの事業提案額は税込み40億6330万1000円。施設規模の上限は延床約5000㎡とし、企画・設計・施工・運営・維持管理など一式を担当してもらう。まずは月内に基本協定を結び、町議会への説明を経て3月の本契約締結を目指す。事業期間は2042年3月末までの20年間となっている。

 事業者の選定は昨年10月にプロポーザルの手続きを開始。2つの企業グループから参加申請を受け付け、年末に提出された企画提案書等を審査の上、21日に優先交渉権者を決定・公表した。

 優先交渉権グループの構成メンバーなどの詳細は、選定委員会の講評内容などと合わせて、2月ごろに公表する予定だ。

 事業手法は、民間事業者が創意工夫できるよう「選択制」としており、同グループの提案を踏まえ、町と協議して最終決定することになる。プロポでは提案可能な事業方式としてBOTやBOO、コンセッション等のPFIのほか、リース、定期借地権、賃貸借などを挙げていた。PFI方式の場合は、SPC(特定目的会社)の設立を要件としている。

 事業範囲は民間企業のノウハウを生かし▽プロジェクトマネジメント▽企画・設計▽建設▽維持管理▽運営▽その他――を担当してもらう。体育館の余剰地を活用した独立採算事業など、事業者提案による自主事業も可能となっている。事業予定対価は税込み40億7000万円としていた。

 「総合体育館」は、町民の健康増進や地域の賑わい創出、避難所として建設を計画。船岡字上大原地区の約3㏊に建設する。建物は延べ床5000㎡を上限とし、整備必須施設はアリーナや観客席、駐車場・駐輪場。事業者の任意提案施設は事務室やトイレ、トレーニングルームなどとなる。施設の基本設計は楠山設計(仙台市青葉区)が担当した。

 PFI事業となる場合は、契約締結に関する議案を町議会3月会議に提出し、議決をもって本契約となる。新年度から事業者による本格的な設計着手となり、建設時期は23~24年度を見込む。24年度内の供用開始を目標としている。

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