一般会計は139.2億円 来年度の新規事業 文化複合施設を着工(矢板市)

[2022/1/22 栃木版]

 矢板市は21日までに、2022年度当初予算案の新規事業を公表した。一般会計は前年度比7%増の約139億2000万円になる見通しで、このうち普通建設事業費は16億円程度になるとしている。建設関連の事業は東小学校長寿命化改修をはじめ、国体開催に伴う市道や矢板運動公園の整備、環境施策に係る実行計画の策定などを挙げている。文化複合施設については2カ年事業を予定し、新年度から工事に着手する。

東小長寿命化改修へ基本計画

 主な新規事業をみると、地域再エネ導入計画策定支援および地球温暖化対策地方公共団体実行計画(区域施策編)策定業務委託には1200万円を計上する。国の2050年カーボーンニュートラルの構想を見据え、脱炭素化に向けて地域再エネ導入計画を策定するほか、同計画作成の資料を活用して、地域再エネ導入目標などの環境施策に係る地球温暖化対策地方公共団体実行計画を策定する。

 地域おこし協力隊活用による林業振興には、1650万円を計上する。市有林や市管理林道、森林経営管理制度に基づいて市が受託する森林などの管理活動、農山村での事業継承の可能性調査、森林技術指導者や市林業・木材産業成長化推進協議会の構成団体などによるスキルアップ研修などを行う。学校体育館トイレ改修には3540万円を配分し、矢板小学校で工事を行う。

 東小学校については、長寿命化改修工事基本計画策定業務に960万円を配分した。市は 22年度に豊田小学校を東小学校へ統合し、23年度には川崎小学校区の東部を東小学校に統合するため東小を改修する。今後、22年度に基本計画を策定し、23年度に基本設計、24年度に実施設計や仮設校舎設置、25~27年度に校舎や体育館の整備を行い、27年度中の完成を目指す。概算事業費には30億円を見込んでいる。

 本年開催の国体関連の事業では、周辺道路の市道幸岡塩田8号線の区画線設置および樹木剪定工事に400万円、市道長井幸岡1号線などの舗装修繕工事に4300万円、矢板運動公園の管理道路・園路改修や陸上競技場駐車場整備に6000万円を配分している。

 文化スポーツ複合施設建設では、工事に7億5500万円と工事監理に990万円を計上し、2年間の概算建設事業費は15億8900万円としている。建設地はとちぎフットボールセンター敷地内で、設計はフケタ設計(宇都宮市)が担当。4KカメラやAIなどの最新デジタル技術を導入した「未来体育館」とし、防災、省エネ、バリアフリー、地場産材の採用などに取り組む。2階建て・延べ床2900平方mの施設内には、多機能ホールやアリーナ、ランニングコースなどを設置。22~23年度の2カ年で工事を行い、23年度末の完成を目指す。

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