河道掘削と護岸を検討 大川/年度内に測量設計公告(宮城県気仙沼土木)

[2022/1/21 宮城版]
県気仙沼土木事務所は、防災・減災、国土強靭化のための5カ年加速化対策の活用を前提に、二級河川大川(気仙沼市)を河道掘削する考えだ。河道掘削に合わせて必要であれば護岸の整備も行うため、3月までに護岸の詳細設計業務を委託する。委託方法は一般競争入札で、業務費が概算で4000万円を見込んでいる。

業務では、過年度の測量成果などを踏まえつつ、より細かく測量を実施し、既往の流下能力をチェックする。その上で、将来的に必要となる河道断面を把握しつつ、5カ年対策でどこまで流下能力を高められるか検討し、対策の実施箇所をピックアップする。

最終的に必要な流下能力を確保するまでは長期間を要することが想定されるため、段階的な整備を計画。5カ年対策ではボトルネック区間を中心に手を付ける見込み。

流下能力の向上を図る上で検討が必要となる整備区間は、平前橋から下流の河口までに至る延長4.9km。ただし、年度内に委託する護岸詳細設計業務の対象範囲は、本町橋から上流の平前橋までに至る延長2km区間。

本町橋から下流側は、東日本大震災の災害復旧事業を進め、河川堤防が高くなっていることもあり、流下能力はあると見ている。それに対し、本町橋から上流側は、下流に比べて川幅が狭い上に蛇行しており、土砂の堆積も多いと推測。5カ年対策ではこの上流側を整備する可能性が高い。

1月1日付で公表した発注予定では、護岸詳細設計業務の入札時期が1月となっているものの、実際には2月以降となる見込み。業務の履行期間は10カ月を見込んでいる。

大川に関しては19年度に河道計画検討業務を東北構造社(仙台市青葉区)に委託したことがある。こうした業務の成果も踏まえて今後の検討を進める。

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